アリョーシャの追憶(2)2009-12-17

 聖像の前で母に抱かれた幼子、アリョーシャの生涯忘れえぬ情景。

≪Он запомнил один вечер, летний, тихий, отворенное окно, косые лучи заходящего солнча (косые-то лучи и запомнились всего более), в комнате в углу образ пред ним заженную лампочдку, ≫

<試訳> 彼は覚えている、ある夏の日の静かな夕方、開いた窓、斜めに差した落日の光を(斜めに差した光をなぜかよく覚えている)、部屋の一隅の聖像、その前に灯っていた燈明を、

 作者の作品には自然そのものの描写はあまり多くない。清濁を合わせた人間そのものへの愛おしさを根底にした心理描写や独白が多いと思う。
 この情景描写もアリョーシャの追想という形で、誰しも思い当たるようなセピア色の原風景として描かれ、短い表現ながら心に滲みる。

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