結婚申し込み2010-04-09

ドミートリィのもとにカテリーナからの手紙が届く

≪люблю, дескать, безумно, пусть вы меня не любите - всё равно, будьте только моим мужем. Не пугайиесь- ни в чём вас стеснять не буду, буду ваша мебель, буду тот ковёр, по которому вы ходите... Хочу любить вас вечно, хочу спасти вас от самого себя≫

<試訳>愛しております、狂おしいほどに。もしあなたが私を愛してくださらないとしてもいいのです。ただ私の夫になってくださいませ。ご懸念なさりませんように、どんなことでもあなたを煩わせはいたしませんから。あなたの家具に、あなたが踏む絨毯になりましょう。あなたを永遠に愛したいのです。あなた自身からあなたを救いたいのでございます。

ドミートリィには思いがけない手紙の内容です。あの事件があって、しばらく沈黙を置いた唐突な彼女の申し出で、ボールが彼に投げられたわけです。「あなたを救いたい」にカテリーナの気質が表れているように思います。「真意はどこに?」と思わせる彼女の振る舞いです。

コメント

_ 慎之介 ― 2010-04-10 22:08

カテリーナの手紙にびっくり!ドミートリイでなくてもです。
豹変といった感じ。
正にカラマーゾフ家の男たちは、翻弄されますね。
カテリーナを高雅なと訳した風情が感じられません。

_ mir→慎之介さん ― 2010-04-11 10:14

心理の揺れや予期しない展開に、息つく間もなく引き込まれてしまうのは、作品の力ですね。最大のミステリー小説と言われるのも当然だと思います。作中の人物が130年余り経てもなお生き続けています。いや、今より深く真剣に生きているようにさえ思われます。

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