極めて横柄でしかも臆病2010-11-03

≪Алёща внимательно смотрел на него, он в первый раз этого человека видел. Было в нём что-то угловатое, спешащее и раздражительное. Хотя он очевидно сейчас выпил, но пьян не был. Лицо его изодражало какую-то крайнюю ноглость и в то же время, - странно это было, - видимую трусость. ≫

<試訳> アリョーシャは注意深く彼を観察したが、この男に会うのは初めてだった。何かぎごちなく、せわしなく、苛々していた。今し方酒を飲んでいたのは明らかだが酔ってはいなかった。彼の顔はいかにも極度の横柄さと同時に、奇妙な事だが、はっきりと臆病さを表していた。

・ 張り渡した綱に吊るされたぼろ布や衣類、雑然とした家財、壁際のベッドや、障害のある娘など家族と思われる人々の様子と、詳細に部屋の中が描写されます。そしていよいよ主らしき男と話し合いが始まります。アリョーシャの眼を通して性格や風貌の描写に移るのです。
作者は、状況や背景を詳細に解説して私たちにまずその場のイメージをはっきりと形作らせて本題に入るという場合が多いようです。まるでト書きの部分が非常に長い戯曲を読んでいるように感じてしまいます。