ドストエフスキーの言葉2010-11-13

古書店で目に留まってしまいました。小説、評論、書簡、日記などから抜粋された小文に作者の考えがちりばめられています。気が向いたページを開くと作者が語りかけてきます。

今開いたページから
ロシアの民衆の最も根本的要求は―場所と対象を選ばぬ、飽くことを知らない不断の、苦悩の要求にほかならない。この苦悩の渇望にロシア人は、どうやら、何百年もの昔からかぶれているように思われる。(作家の日記)

わが国には、もしかすると、悪い人間などというものはぜんぜんいなくて、いるのはただろくでなしだけなのかもしれない。われわれはまだ悪い人間になるまでは成長していないのである。(作家の日記)