面影がちらりと浮かんだ2011-10-08

 ≪Он замолчал, хорошо было и так: воздух чистый, свежий, холодноватый, небо ясное. Мелькнули было в уме его образы Алёши и Катерины Ивановны; но он тихо усмехнулся и тихо дунул на милые призраки и они отлетели: "Будет ещё их время", подумал он.≫

<試訳> イワンは黙り込んだが、それも心地良かった。空気は澄んで爽やかにひんやりとし、空は晴れ渡っていたのだから。アリョーシャとカテリーナの面影が彼の頭にちらりと浮かんだが、彼は穏やかに苦笑し、愛しい幻影にそっと息を吹きかけるとそれは消え去った。“いずれその時も来るだろう”と彼は思った。

・ カテリーナとの決別、アリョーシャへの世界観の展開、スメルジャコフへの憤慨、そして父との葛藤に疲れ切ったイワンがやっと心穏やかになります。それはまた、故郷から遠去かっていく哀しみを含んだ孤独感でもあるようです。いつか自分も経験した、懐かしい旅愁に思い当たり共感を覚えます。

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