しきりに思い起こされる2012-08-04

 ≪Не захочу однако же умолчать при сем случае и о некотором странном явлении, хотя и мгновенно, но всё же обнаружившемся в эту роковую и сбивчивую для Алёши минуту в уме его. Это новое объявившееся и мелькнувшее нечто состояло в некотором мучительном впечатлении от неустанно припоминавшегося теперь Алёшей вчерашнего его разговора с братом Иваном. Именно теперь.≫

<試訳> そうは言ってもこの際私は、アリョーシャにとってこの運命的な困惑の時に、一瞬ではあるけれど彼の頭に浮かぶある奇妙な事について黙って見過ごしたくはない。この新たに現れてちらつくのは、アリョーシャに今しきりに思い起こされる昨日の兄イワンとの会話からのある種の辛い印象なのだ。今この時に、それが浮かんでくる。

・ この小説特有の時の流れの不思議な感覚です。ゾシマ長老の回想や法話などが挿入されかなりの時が過ぎたように感じますが、居酒屋でアリョーシャが兄と話したのは昨日の事なのです。衝撃と困惑に襲われているアリョーシャに、神と現実世界を語るイワンの思想が甦ります。

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