僕はユダじゃない2012-12-02

 ≪Алёша опять точно не слыхал. Ракитин не выдержал:
- Что ж, обратил грешницу? - злобно засмеялся он Алёше. - Блудницу на путь истины обратил? Семь бесов изгнал, а? Вот они где наши чудеса-то давешние, ожидаемые , совершились!
- Перестань, Ракитин, - со страдением в душе отозвался Алёша.
- Это ты теперь за двадцать пять рублей меня давешнх "презираешь"? Продал дескать истинного друга. Да ведь ты не Христос, а я не Иуда.≫

<試訳> アリョーシャはまたしても聞いていないようだった。ラキーチンは我慢できなかった。
「いったいお前は、罪深い女を改心させたのかい?」 彼は意地悪くアリョーシャを嘲笑った。「放埓な女を真実の道に向けてやったと言うのかい? 七つの悪魔は追い出せたかい、どうなんだい? 先刻我々が待ち望んでいた例の奇跡が、今ここで成就したというわけだな!」
「やめてくれ、ラキーチン」 苦しげな気持でアリョーシャが答えた。
「じゃあお前は今、さっきの二十五ルーブリの事で僕を “ 軽蔑 ” してるんだな? 親友を売りやがったなって。でもな、お前はキリストでもないし、僕はユダじゃないんだからな」

・ 何を言ってもアリョーシャが黙っているのでラキーチンが邪推します。“ 奇跡・・・ ” は長老の死に際して期待されていた事に関連しての皮肉です。また、アリョーシャを連れて行った報酬を受け取ったのは、キリストを売ったユダほど大袈裟なことじゃないと言いたいようです。