熱情の炎を燃え立たせて2013-02-01

≪Он гдядел на это прошлое с бесконечным сострадаием и решил во всем пламенем своей страсти, что раз Грушенька выговорит ему, что его любит и за него идёт, то тотчас же и начнётся восвем новая Грушегька, а вместе с нею и совсем новый Дмитрий Фёдорович, безо всяких уже пороков, а лишь с одними добродетелями: оба они друг другу простят и начнут свою жизнь уже совсем по-новому.≫

<試訳> ドミートリィはグルーシェンカの過去を限りなく同情して振り返り、彼女が “ あなたを愛してます、結婚するわ ” とひとたび口にしたなら、その途端に全く新しいグルーシェンカが歩み始め、また、彼女と共に、もはやあらゆる悪徳と無縁な善行のみの全く新しいドミートリィが歩み始めるのだと、熱情の炎を燃え立たせて決めつけていた。二人が互いに赦し合ってそこから全く新たな自分達の人生を生き始めるのだと。

・ 苦しい過去を持つグルーシェンカを憐れむドミートリィは、自分もまた過去の放蕩生活と別れを告げて共に生き直したいという気持が強いのです。気高い生き方を求めて再生を願う彼の気持に偽りはないと思います。

コメント

_ 慎之介 ― 2013-02-01 15:26

作者はいじわるだと思います。彼をこのような気にさせておいて、事件を起こすのですから。誰もが幸せにならないようにするのでしょうか?

_ mir→慎之介さん ― 2013-02-02 10:09

ご指摘のように、あらためて探してみても幸福な人物が見当たりませんし、ドミートリィはさらに悲劇へと向かって行くわけです。運命に翻弄されるような彼らの苦闘に寄り添って深く描きながら、作者は決して彼らを見捨てずに救おうとしているのを感じます。

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