あるいは乗ってくれるかも2013-03-04

 ≪У Фёдора Павловича вот уже год как торгует в Чермашне этой вашей рощу, да за ценой расходятся, может слышали. Теперь он как раз приехал опять и стоит теперь у батушки Ильинского, от Воловьей станции вёрст двенадцать что ли будет, в селе Ильинском. Писал он сюда и ко мне по этому самому делу, то есть насчёт этой рощия, совета просил. Фёдор Павлович к нему сам хочет ехать. Так если бы вы Фёдора Павловича предупредили, да Лягавому предложили вот то самое, что мне говорили, то он может статься...≫

<試訳> 「その男はフョードル氏ともうかれこれ一年もチェルマーシニャ村の例のあなたの山林の取引をしておって、値が折り合わんのですな、ご承知でしょうが。彼はちょうど今またやって来てイリインスキー神父の所に滞在しておりまして、イリインスコエ村ですな、ボロービヤ駅から12露里かそこらでしょう。私の所へまさにその件で手紙をよこして、実はその山林に関する助言を乞うてましてな。フョードル氏はご自身で出向くつもりの様です。となると、もしあなたがフョードル氏の機先を制したいなら、私にお話になった事をそのままレガービィに申し出られたら、あるいは乗ってくれるかも知れませんな・・・」

・ サムソーノフの話はうまくでき過ぎているような気がしますが、何としても金を手に入れたいドミートリィにとっては地獄に仏の思いでしょう。彼が飛びつくのは目に見えています。

コメント

_ 慎之介 ― 2013-03-04 13:42

文中の12露里をM法で教えてください。いずれにしても、大の大人がこんな風にお金を手に入れようとさせるなんて、作者はいじわるっぽいです。時代がそれもありと言う事なのでしょうか?カラマーゾフだからそのような人物もありということなのでしょうか?

_ mir→慎之介さん ― 2013-03-05 10:29

1露里は約1㎞、正確には1067mですから、駅を降りてから更に約13㎞の雪原を馬車で行くことになるのでしょう。
大多数の貧しい農民の生産活動をもとに、働かずに領地収入で暮らす地主貴族や宮廷貴族が何かの事情で没落すると、領地を売るしかなかったようです。チェーホフの「桜の園」ではそれがテーマになっています。ドミートリィは母の遺産を放蕩で浪費し、まだ取り分があると父と係争しているのですが、定かではありません。記されているように、当時の階級社会の矛盾と、刹那的に生きる彼のカラマーゾフ的な性格とがこのような展開を生みだしていると思います。

_ 慎之介 ― 2013-03-05 20:52

ありがとうございました。日本でも尺貫法がありますから、いろいろな国の本を読む時、これらがわかると文章だけで思い描けます。と同時に時代・歴史がわかっているともっといいのでしょうね。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック