体裁のいい抵当2013-07-02

 ≪Что же касается собственно до "плана", то было всё то же самое, что и прежде, то-есть предложение прав своих на Чермашню, - но уже не с коммерческою целью, как вчера Самсонову, не прельщая эту даму, как вчера Самсонова, возможностью стяпать вместо трёх тысяч куш вдвое, тысяч в шесть или семь, а просто как благородную гарантию за долг.≫

<試訳> ところで “ 計画 ” はどうかと言うと実は前と全く同じ、つまりチェルマーシニャ村に対する所有権の提供なのだ。しかし、昨日サムソーノフを相手にしたような商売目的ではない。3千ルーブルと引き換えに倍の6千か7千ルーブルを手にする事ができる、とサムソーノフを誘った昨日のような真似はこの婦人にはせずに、単に借金へのしかるべき抵当としてだった。

・ ドミートリィはホフラコワ夫人との借金の交渉に1時間を割く予定です。既に身支度などで時が過ぎているのに、作者が説明に時間を費やすのも心配になります。

コメント

_ Rhio ― 2013-07-02 22:28

благородную гарантию「体裁のいい抵当」の「体裁のいい」は何か否定的なニュアンスが感じられるのですが、どうでしょうか?благородныйはいろいろに訳されています。良心的な、高尚な、それ相応の など、因に、英語では、gentleman's securityなんて訳されています。僕は個人的には英語のdecent きちんとした、世間並みの 意味じゃないかと考えます。「はずかしくない」、あるいは「妥当な」はどうでしょか?
あと、ルーブリですが、ルーブルの方が一般的かと思います。でも、プロの翻訳家もルーブリと訳しているし、確かに辞書には両方でてますが。
よく、作家は一度、登場人物や情況を設定し、物語を書き始めると、自分の創作した人物が勝手に動き始めるとかいうのを、聞きますが、ドストエフスキーは完全に彼らを手中の納め、自在にコントロールしているように思われます。

_ mir→Rhioさん ― 2013-07-03 09:37

ありがとうございます。再考しました。ご指摘のように、благо- はかなりプラスの語感ですし、彼自身は売値としては十分過ぎると考えていますから、むしろ「過分な」ぐらいのニュアンスかも知れません。ただ、この土地が父と係争中で彼のものと確定していないという後ろめたさを持っている事を感じ、どうもひっかかります。「しかるべき」としました。
ルーブリは発音に引っ張られて気がつかずにいました。日本ではルーブル、кремль がクレムリンですね。

_ Rhio ― 2013-07-04 10:26

「しかるべき」は、いいですね。
いつも細かい事を申し上げてすみません。
Кремль は、気が付きませんでした。
昔は、кремльнъ とう語形もあったようですね。それが、ドイツ語でKremelin、フランス語でCremlin からの派生語だったようです。
クレムリンは昨年、初めて中に入りました。

_ mir→Rhioさん ― 2013-07-04 11:20

クレムリンとなった経緯がよく分かりました。
より良い訳になるのが何より嬉しいですから、細部もよろしくお願いします。楽しみにしています。

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