夫を呼ぼうとしたが2014-09-03

 ≪Не могла она к ним никогда привыкнуть. Спросонья она вскочила и почти без памяти бросилась в каморку Смердякову. Но там было темно, слышно было только, что больной начал страшно храпеть и биться. Тут Марфа Игнатьевна закричала сама и начала было звать мужа, но вдруг вообразила, что ведь Григория-то на кровати, когда она вставала, как бы и не было.≫

<試訳> マルファは決してその悲鳴に慣れる事などできなかった。夢うつつのうちに彼女はとび起きて無我夢中でスメルジャコフの小部屋に駆けつけた。だが、そこは真っ暗で、病人が恐ろしく荒い息づかいでもがき出しているのが聞こえるばかりだった。その時マルファは自分でも叫び声を上げ、夫を呼ぼうとしたが、ふと、起き上がった時にグリゴーリィの姿が寝床になかったような気がした。

・ スメルジャコフは昨日の午前に穴蔵に落ちて意識を失っています。その前に、イワンに事件を仄めかし、“ 癲癇が起こりそうなんです、そんな予感がするんです ” と話しています。
訳し始めて5年近くになりますが、物語はゾシマ長老の僧庵で父と兄弟が顔を合わせたのが一昨日、そこからの多くの出来事はたったこの3日間に起こっているのです。時の経過が、作者の操るタイムマシンの中にいるようで、不思議な感覚にとらわれます。

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