一人、僕だけです!2014-11-01

 ≪Именно тем-то и мучился всю жизнь, что жаждал благородства, был так-сказать страдальцем благородства и искателем его с фонарём, с Диогеновым Фонарём, а между тем всю жизнь делал одни только пакости, как и все мы, господа... то есть, как я один, господа, не все, а я один, я ошибся, один, один!..≫

<試訳> 「僕は高潔さを渇望し、他ならぬその事でこれまでずっと苦しんできたんです。言わば高潔さの受難者であり、灯火を提げた、ディオゲネスの灯火を提げた高潔さの探究者でしたよ。それなのにこれまでの人生でしてきた事と言えば下劣な事だけでした、僕たち皆がそうであるように・・・ いや正しくは僕一人です、皆さん、全ての人ではありません、僕一人です、間違いました、一人、僕だけです!・・・」

・ 高潔でありたいと願いながらそのように振舞えなかったドミートリィの苦悩が察せられます。“ 僕だけです!” の叫びが胸にこたえます。
ディオゲネスは古代ギリシアの哲学者でソクラテスの孫弟子にあたり、多くの奇行が伝えられています。ここでは、白昼、灯火を手にしている彼に何をしているか問うた人に “ 人間を探している ” と答えた事に関連しています。

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