あの男の仕業じゃない2015-01-20

 ≪С самого начала, вот почти ещё тогда, когда я выбежал к вам давеча из-за этой занавески, у меня мелькнула уж эта мысль:
"Смепдяков!" Здесь я сидел за сталом и кричал, что неповинен в кровь, а сам всё думаю: "Смердяков!" И не отставал Смердяков от души. Наконец теперь подумал вдруг то же: "Смердяков", но лишь на секунду: тотчас же рядом подумал: "Нет, не Смердяков!" Не его это дело, господа!≫

<試訳> 「そもそもの最初から、ほら僕が先ほどこのカーテンの陰からあなた方のところへ駆け出てきた、ほとんどもうその時に、“ スメルジャコフだ!”と閃いていたんです。この机の前に座って、あの血に関しては無実だと叫びながら、自分では “ スメルジャコフだ!” とずっと思っていました。スメルジャコフが頭から離れませんでした。結局、今も “ スメルジャコフだ ” と考えましたよ。でもそれはほんの一瞬で、“ いや、スメルジャコフじゃないぞ!” と、ほとんどすぐ同時に思ったんです。これはあの男の仕業じゃありません、皆さん!」

・ 初めからスメルジャコフを強く疑っていたドミートリィが突然それを否定します。自分にとって有利なのに、問われるまでスメルジャコフへの疑いを自分から言い出さなかった事や、強く否定するところに、深く考える彼の複雑な一面を感じます。