さようなら、みんな2015-08-23

 ≪С крылечка спустился вниз и Трифон Борисович. У ворот столпились люди, мужики, бабу, ямщики, все уставились на Митю.
- Прощайте, божьи люди! - крикнул им вдруг с телеги Митя.
- И нас прости, - раздались два-три голоса.
- Прощай и ты, Трифон Борисыч!
Но Трифон Борисыч даже не обернулся, может быть уж очень был занят. Он тоже чего-то кричал и суетился.≫

<試訳> 表玄関から主人トリフォンも下りて来た。門のそばに人々が群れ集まり、農夫や女房達、御者たちが皆ミーチャを見つめていた。
「さようなら、みんな!」 突然荷馬車からミーチャが叫んだ。
「わしらこそ、さようなら」 二、三の声が響いた。
「お前ともお別れだ、トリフォン!」
だが、主人のトリフォンは振り向きもしなかった。非常に忙しかったのかも知れない。何やら叫んで飛び回っていた。

・ 護送の馬車に乗り込んだミーチャが突然人々に別れを叫ぶのです。ミーチャの言葉は、“ прощайте ” です。これは長い別れに際しての「さようなら」と、謝罪の「許して下さい」 の両方の意味を持っています。群衆からも “ прости ” と声が返ります。日本語でも 「ご免なさい」「失礼します」 が別れの際に使われるのに似ています。今のミーチャの胸にも両方の気持があるように思えてなりません。