奇術をお見せします2016-01-04

 ≪Его поразило то, что с ним он в высшей степень на ровной ноге, и что тот говорит с ним как с "самый большим".
- Я вам сейчас один фортель покажу, Карамазов, тоже одно театральное представление, - нервно засмеялся он, - я с тем и пришёл.
- Зайдём сначала налево к хозяевам, там все ваши свои польто оставляют, потому что в комнате тесно и жарко.
- О, ведь я на мгновение, я войду и просижу в польто.≫

<試訳> コーリャはアリョーシャがこれ以上ないほど対等に扱ってくれて、しかも “ 本当の大人 ” と相手するように話してくれた事に心打たれたのだった。
「これからある奇術をお見せします、カラマーゾフさん、これも劇場の出し物のようなものですよ」 コーリャは神経質そうに笑った。「僕はそのために来たんです」
「まずは左手の家主のところに寄りましょう、みんなそこに外套を置いているんです、部屋が狭くて暑いものだから」
「いや、僕はちょっとの間いるだけですから、外套を着たままで入りますよ」

・ すっかり打ち解けた二人がいよいよイリューシャの家に入ろうとします。コーリャはなぜかすぐ帰るつもりなのです。

コメント

_ YS ― 2016-01-04 18:35

本日のタイトルでふと気が付きましたが、「奇術をお見せします」というのは、「すがすがしい大気のなかでも」の章でのスネギリョフ氏の印象的な台詞の繰り返しですね。
「いいですか、何々をお見せしますよ!」と言いながらの行動は、まさにドストエフスキーの登場人物という感じを受けます。

_ mir→YSさん ― 2016-01-05 10:38

そうでしたね。アリョーシャから受け取った紙幣を地面に投げ棄てる痛々しい場面ですね。眼前でこれから始まる事に読者もろとも惹きつけるフレーズです。ご指摘であらためて作者の手法を意識しました。

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