金に不自由していなかった2016-01-19

 ≪Он встречал маленьких гостей с благоговением, ходил около них, услуживал, готов был их на себе возить, и даже впрямь начал было возить, но Илюше эти игры не понравились, и были оставлены. Стал для них покупать гостинцев, пряничков, орешков, устраивал чай, намазывал бутерброды. Надо заметить, что во всё это время деньги у него не переводились. Тогдашние двести рублей от Катерины Ивановны он принял точь-в-точь по предсказанию Алёши.≫

<試訳> 父親は小さな客人達をうやうやしく迎え、彼らの回りをうろうろして世話を焼き、肩車をして歩かんばかりで、実際そうしかけた事もあったが、イリューシャがそんな遊びを好まなかったので取りやめた。子供達のために菓子やパンケーキやくるみを買ったり、茶を入れたり、サンドイッチ作りに取りかかるのだった。述べておくけれども、この頃は二等大尉はずっと金に不自由していなかった。カテリーナ・イワーノブナからのあの時の二百ルーブルを、アリョーシャが予想した通り彼はそっくり受け取ったのだった。

・ “ アリョーシャの予想 ” とは、渡そうとした金を自尊心の故に投げ戻したスネギリョフ二等大尉が翌日は受け取ってくれるだろうというものです。リーズに次のように語る場面がありました。

「・・・けれど、このお金はあの人にとってものすごく必要なんです。今は誇りに満ちているけれど、やはりあの人は、どれほど多額の援助を失った事かと今日のうちにも考えるでしょう。夜中になるとより深刻に悩み夢にさえ見るようになって、明日の朝までにはきっと、今にも僕の所に駆けつけて詫びを乞わんばかりの心持になるんですよ。まさにそこにこの僕が現れるんです。“ あなたは本当に誇り高い方です。あなたはそれを証明されたんです。どうぞ今度はお受け取りになって私たちをお許し下さい ” そこであの人は受け取るんるんです!」 アリョーシャは何か陶酔したような調子で “ そこであの人は受け取るんです!” と言った。(2010/12/30)