あからさまにはやりません2016-10-08

 ≪- Ну и то хорошо, - сказал Алёша.
- Что бога-то жалко! Химия, брат, химия! Нечего делать, ваше преподобие, подвиньтесь немножко, химия идёт! А не любит бога Ракитин, ух не любит! Это у них самое больное место у всех! Но скрывают. Лгут. Представляются. "Что же, будешь это проводить в отделении критики?" спрашиваю. - "Ну явно-то не дадут", говорит, смеётся.≫

<試訳> 「まあそれも良い事ですよ」 アリョーシャが言った。
「神様が気の毒だって事がか! 化学さ、アリョーシャ、化学なんだよ! しょうがありません、司祭様ちょっと脇にどいて下さい、化学のお通りなので! ラキーチンは神様を好まない、ああ、大嫌いなんだ! それがあいつら全員の最大の弱点さ! だが、隠しているぞ。嘘をついてやがる。装っているのさ。“ どうなんだ、評論の分野でこれを貫くつもりか?” と尋ねると、“ それはまあ、あからさまにはやりませんがね ”、と言って笑いやがるんだ」

・ ドミートリィ特有の言い回しです。彼は神を敬わないラキーチンの考えに批判的ですが、動揺する気持も表れています。19世紀後半の当時、次第に科学的な考え方が広まっている時期で、宗教観にも影響し始めた状況が反映しているように思います。