全てが許される事になる2016-10-09

 ≪- " Только как же, спрашиваю, после того человек-то? Без бога-то и без будущей жизни? Ведь это стало быть теперь всё позволено, всё можно делать? " - "А ты и не знал?" говорит. Смеётся. - "Умному, говорит, человеку всё можно, умный человек умеет раков ловить, ну а вот ты, говорит, убил и влопался, и в тюрьме гниёшь!" Это он мне-то говорит. Свинья естественная!≫

<試訳> 「“ ただそうなるといったい人間はどうなる? 神も、来世もないとなったら? そうなると今度は全てが許される事になるぞ、何だってできるじゃないか?” と聞いたよ。“ じゃああんたは知らなかったわけ?” と言いやがってな。嘲笑うんだぜ。“ 賢い人は何をしてもいいのさ、賢い人はうまく立ち回れるからな、ところがあんたは人を殺してどじを踏んで捕まって、牢獄で朽ち果てるんだ!” この僕に、こう言ったよ。正真正銘の豚野郎め!」

・ “ 神が存在しなければすべてが許される ”、ドミートリィとラキーチンが交わすこの部分のやり取りは重要なモチーフで、作者は別の場面でも何人かの登場人物に語らせています。生まれた時からの精神的基盤である神への信仰に対して、その前提を揺るがす無神論は衝撃なのです。作者にとっての大きな課題で、「罪と罰」「悪霊」など他の作品でも提示されています。