大いなる怒りに燃えた2016-11-05

 ≪А ведь она знает, что я про неё сказал тогда в Мокром, что она: "великого гнева" женщина! Передали. Да, показания умножелись как песок морской! Григорий стоит на своём. Григорий честен, нр дурак. Много людей честных благоларя тому, что дураки. Это - мысль Ракитина. Григорий мне враг. Иного выгодгнее иметь числе врагов, чем друзей. Говорю это про Катерину Иваговну.≫

<試訳> 「だってカテリーナは知ってるんだ、あの時僕がモークロエで、彼女を “ 大いなる怒りに燃えた ” 女だ! と言ったのをな。伝わったのさ。証言は浜の真砂のように増えるばかりでね。グリゴーリィは自説に固執しているよ。グリゴーリィは正直だけど愚か者だ。愚か者のおかげで正直者がたくさんいるわけさ。これはラキーチンの見解だよ。グリゴーリィは僕にとって敵だ。中には友達より敵にしておく方が有利な人もいるけどね。カテリーナがそうさ」

・ 状況からしてドミートリィにとって有利な証言をするような人物は思い当たりません。ましてや彼の過去の言動は事ごとく不利です。弁護士さえ頼りにならない中で、無心に聞いてくれるアリョーシャの存在は救いでしょう。

コメント

_ 慎之介 ― 2016-11-05 10:24

アリョーシャはキリストかブッダのようです。
同じ父親をもつ兄弟ですが、成育環境によるものか生物学的父親の遺伝子のせいか、生き物の不思議を感じます。

_ mir→慎之介さん ― 2016-11-06 14:25

実に三者三様の個性です。それぞれが作者の分身とも言えるのでしょう。息子達は父親を否定しながらも、そのカラマーゾフの気質を引き継いでいます。アリョーシャは、幼い彼が母親に聖像の前で両手に捧げられている場面(このページの画像)の印象もあり、影響を強く受けているかも知れません。皆の苦悩や哀しみをひたすら受け止める彼は、確かに浮世離れした感じがありますね。いずれにしても人間、複雑な感情と理性を持つに至ったが故の厄介な、そして愛すべき存在ですね。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック