明日の受難のために十字を切ってくれ2016-11-24

 ≪Митя судорожно вскинул вверх плечами и отрицательно покачал головой.
- Алёша, голубчик, тебе пора! - вдруг заспешил он. - Смотритель закричал на дворе, сейчас сюда будет. Нам поздно, беспорядок. Обними меня поскорей, поцелуй, перекрести меня, голубчик, перекрести на завтрашний крест...
Они обнялись и поцеловались.≫

<試訳> ミーチャはひきつったように両肩をすくめて、頭を横に振った。
「なあアリョーシャ、そろそろ時間だよ!」 突然彼は急ぎだした。「中庭で看守が叫び出したから、もうすぐここに来るだろう。遅くなったから、規則違反だ。早く抱いて接吻してくれ、十字を切ってくれよ、明日の受難のために僕に十字を切ってくれ…」
二人は抱き合って接吻を交わした。

・ 兄弟の別れの時間がやって来ます。これまでドミートリィは流刑地へ行く覚悟や、グルーシェンカへの思い、ラキーチンの考え、イワンとカテリーナの逃亡計画などについて語り続けてきました。強がりを言いながらも、不安と弱さが垣間見えます。ずっと静かに聞いてくれたアリョーシャと抱き合うところに万感の思いを感じます。