何かを悟ったように2017-05-06

 ≪Смердяков нисколько не испугался. Он только с безумною ненавистью приковался к нему глазами:
- Ан вот вы-то и убили, коль так, - яростно прошептал он ему.
Иван опустился на стул, как бы что рассудив. Он злобно усмехнулся.
- Это ты всё про тогдашнее? Про то что и в прошлый раз?
- Да и в прошлый раз стояли предо мной и всё понимали, понимаете и теперь.≫

<試訳> スメルジャコフは少しも怯えなかった。ただ狂気のような憎悪の目を鋭くイワンに向けただった。
「それなら言いますが、殺したのは、ほらあなたですよ」 憤然と彼はイワンに囁いた。
イワンは何かを悟ったように椅子に座り込んだ。
彼は憎々し気に薄笑いを浮かべた。
「またあの時の事を言ってるのか? 前と同じ事を蒸し返すつもりなのか?」
「そうですよ、前回も私の前にお立ちになって何もかも理解されましたが、今もまた理解されましたな」

・ 以前会った時から何か仄めかすような言い方をしていたスメルジャコフが、ついにイワンの怖れていた言葉を口にします。二人は互いに憎しみの感情を持ちながらも、何かつながり合うところを感じます。

コメント

_ 慎之介 ― 2017-05-06 10:49

蛇に見つかった蛙の心境かもしれません。身動きできない様子。イワンさん、もう少し自身を信じなさいと言ってやりたいです。

_ mir→慎之介さん ― 2017-05-07 13:14

イワンは自分が犯行にかかわったわけではないのに、すっかりスメルジャコフに振り回されていますね。自分自身の中にある後ろめたさをうまく突かれているのです。毅然と対応できない彼の態度は相手を増長させるばかりのようです。

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