なぜ同意が必要だったか2017-06-01

 ≪- Это всё та же Чермашня-то? Стой, говори, зачем тебе было надо моё согласие, если уж ты принял Чермашню за согласие? Как ты теперь-то растолкуешь?
- Уверенный в вашем согласии, я уж знал бы, что вы за потерянные эти три тысячи, возвратясь, вопля не подымёте, если бы почему-нибудь меня вместо Дмитрия Фёдоровича начальство заподозрило, али с Дмитрием Фёдоровичем в товарищах; напротив, от других защитили бы...≫

<試訳> 「またあのチェルマーシニャ行きの事か? 待て、仮にチェルマーシニャ行きを、お前が同意だと受け取ったとして、なぜ僕の同意が必要だったのかを言ってみろ。今となってどう説明するんだ?」
「あなたが同意していると確信しますと、あなたが戻られても、なくなったこの3千ルーブルを騒ぎ立てる事もありませんでしょうし、もし当局が何かの理由でドミートリィ様の代わりに私に嫌疑をかけたり、あるいはドミートリィ様との共犯を疑ったとしても、あなたは反対に、他の人達からかばって下さるはずだと分かりますんで…」

・ 事件の前日、イワンとスメルジャコフが門の傍で会った場面に戻ってみます。スメルジャコフはドミートリィがフョードルの金を狙って襲いかねない事、彼にドアを叩く合図を教えた事等を詳しくイワンに伝えています。それを聞いたイワンは、自分がチェルマーシニャに発ってしまったら大変な事が起こるのでは、とまで確かに言っています。つまり事件発生の可能性を強く認識していたのです。翌日出発の馬車を見送るスメルジャコフに、なぜか 「チェルマーシニャに行く」 とわざわざ告げました。それをスメルジャコフは犯行への同意があったと指摘しているのです。実際にはイワンは途中で行き先を急に変えてモスクワに向かいました。チェルマーシニャはモスクワよりも近く、父が土地の取引の交渉のために是非行ってくれと頼んだ村です。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック