結局折り合って2017-10-29

 ≪Я ведь знаю, в конце концов я помирюсь, дойду и я мой квадрилион, и узнаю секрет. Но пока это произойдёт, будирую и, скрепя сердце, исполняю моё назначение: губить тысячи, чтобы спасся один. Сколько, например, надо было погубить душ и опозорить честных репутаций, чтобы получить одного только праведного Иова, на котором меня так зло поддели вовремя оно!≫

<試訳> 「だって分かるんだ、結局僕は折り合って、自分の1000兆kmを歩み通して秘密を知る事になるのさ。でもそれまでは、いやいやながらも気を引き締めて務めを果たすつもりだ。つまり、一人を救うために何千人も亡ぼすよ。たとえば敬虔なヨブただ一人を得るために、どれほど多くの魂が亡ぼされ、立派な名声が汚されなければならなかった事か。その際、あの男の事で僕はひどく意地悪く辛辣に言われたものさ!」

・ 紳士が語るのは信仰の問題で、例によってイワンの心情を代弁しています。今は神の存在を認めないのに、やがて苦しみ悩んだ末に信仰に辿り着くと予感するのです。その確信を得るまでは、無神論を説く事で、他の人の信仰を奪ってしまうという自分の姿だと思います。紳士は旧約の世界のヨブにまで関わっているのですから驚きです。神はなぜ義人のヨブに苦難を与え沈黙するのか、また、どうしてヨブは激しい苦難に耐えて信仰を守り得たのか、今もなお重要なテーマを含んでいるところです。