存分に自論を述べたかった2018-09-26

 ≪За шовинизм и мистицизм опять раздались было два-три клака. И уж конечно Ипполит Кириллович увлекся, да и всё это мало подходило к настоящему делу, не говоря уже о том, что вышло довольно неясно, но уж слишком захотеловь высказаться чахоточному и озлобленному человеку хоть раз в своей жизни.≫

<試訳> 排外主義と神秘主義に対して、また二、三の拍手が起こった。もちろんそれでイッポリート検事は奮い立った。もっとも、この弁論の全ては本来の事件に少しも関連していなかったし、言うまでもなく論旨がかなり漠然としていたが、憤りを募らせていた肺病患者の彼としては、せめて生涯に一度であれ思う存分に自論を述べたかったのだ。

・ やはり検事はこれまでのところ、まだ本題には入っていません。結核の治療が難しかった当時ですから、彼にはこのような機会が残されていないという意識があったのでしょう。事件の起こる背景として社会的問題一般を取り上げて自説を展開してしまったのです。