宿命的な打開策2019-02-01

 ≪Карамазов всё это понял, понял, что преступление его заперло ему всё дороги и что он лишь приговорённый и казни преступник, а не человек, которому жить! Эта мысль его раздавила и уничтожила. И вот он мгновенно останавливается на одном исступлённом плане, который, при характере Карамазова, не мог не представиться ему как единственным и фатальными исходом из страшного его положения.≫

<試訳> カラマーゾフは全てを悟りました。彼の犯罪があらゆる道を自らに閉ざし、生きるべき人間ではなく有罪判決を受けた死刑囚に過ぎないと、全て悟ったのです。この考えが彼を押しつぶし打ちのめしました。そこで彼は瞬間的に、ある熱狂的な計画に思考を向けるのです。それは、カラマーゾフの気質によるもので、彼の置かれた恐ろしい立場からの唯一つの宿命的な打開策として考え出さずにはいられないものでした。

・ グルーシェンカの心を占めていた恋人の突然の出現は、ドミートリィにとって衝撃的でした。その心の動きを、検事は彼の犯行を前提に分析し続けます。筋立てが巧みな弁論なので、傍聴者は疑いを持たずに聴いてしまうでしょう。

コメント

_ 慎之介 ― 2019-02-01 08:59

いやはや、この検事は小説家になれそうです。

_ mir→慎之介さん ― 2019-02-02 07:13

同感です。事件を素材に自作の物語を、まるで小説中小説のように書いている感がありますね。作者のもう一つの変奏曲だと思います。

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