戸が開いていた2019-03-04

 ≪Этот факт был у нас наготове, о, уже давно наготове: это показание очнувшегося слуги Григория об отворенной двери, из которой выбежал подсудимый. Про эту дверь он совсем забыл, а что Григорий мог её видеть, и не предполагал. Эффект вылел колоссальный. Он вскочил и вдруг закричал нам: "Это Смердяков убил, Смердяков!" - и вот выдал свою заветную, свою основную мысль, в самой неправдоподобной форме её, ибо Смердяков мог убить лишь после того, как он поверг Григория и убежал.≫

<試訳> この事実は私共が手元に準備し、そうです、ずっと以前から用意していたものです。それは、戸が開いていて被告がそこから走り出たという、意識が戻った使用人グリゴーリィの証言なのです。この戸に関しては被告がすっかり忘れていて、グリゴーリィが見る事ができたとは予想もしなかったのです。効果は絶大でした。被告は飛び上がって突然私達に “ そうだ、スメルジャコフが殺したんだ、スメルジャコフですよ!” と叫んだのです。そしてこれこそ最も事実に反する形で自らの胸に秘めていた根っからの考えをもらしたものです。なぜなら、スメルジャコフが殺すことができたのは、被告がグリゴーリィを殴り倒して逃げ去った後だけなのですから。

・ フョードルの部屋に通じる戸についてのグリゴーリィの証言が大きな意味を持ちます。閉じていたと主張するドミートリィと食い違っています。弁護士が追及したように、夜の闇の中の遠目で、しかもグリゴーリィは治療で使い残した薬草入りのウォッカをかなり飲んだ後なので、誤認の可能性があります。ドミートリィは窓の近くまで行って、様子を注意深く確かめているのでドアについての認識は確かだと思います。容疑者と目撃者の立場の違いが先入観を生み、証言の信憑性に影響するのです。ドミートリィは父の部屋にもちろん入っていません。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック