似非キリスト像が打ち建てられた2019-09-10

 ≪Отчего бы не потребовать учреждения стипендии имени отцеубийцы, для увековечния его подвига в потомстве и в молодом поколении? Исправляются Евангелие и религия: это, дескать, всё мистика, а вот у нас лишь настоящее христианство, уже проверенное анализом рассудка и здравых понятий. И вот воздвигают пред нами лжеподобие Христа!≫

<試訳> なぜ被告の偉業を後世に、そして若き世代に永久に伝えるために、父親殺しを記念する奨学金制度を要求しないのですか? 福音書も宗教も修正されたのです。あれは全て神秘主義であって、自分達のものこそが理性と健全な思考の分析により既に確かめ済みの本当のキリスト教だ、と言うのです。まさに私達の前に似非キリスト像が打ち建てられたのであります!

・ 父親殺しを擁護しているとして、検事は皮肉を込めて弁護士を批判し、さらに福音書に反していると言い出します。裁判の場で宗教が論じられるところに時代と国柄を感じます。共通の宗教的基盤が皆にあるので、それに反すると訴えるのは効果があるのでしょう。法律上の論争に宗教的な観点が加わると、事件の本質を見失う懸念があるように感じます。