まずは慣れる必要がある2019-11-09

 ≪Правда, в конце корридоре стоял часовой, а окно было решётчатое, и Варвинский мог быть спокоен за свою поблажку, не совсем законную, но это был добрый и сострадательный молодой человек. Он понимал, как тяжело такому как Митя прямо вдруг перешагнуть в сообщество убийц и мошенников и что к этому надо сперва привыкнуть.≫

<試訳> 実際には廊下の端に看守が立っていたし窓には格子がはまっていたので、ワルビンスキーは完全に規則通りとは言えない寛大な処置に対して安心していられたのだが、それにしてもこの医師は善良で同情心に溢れた青年だった。彼はミーチャのような患者にとって、いきなり急に殺人犯や悪党の中に身を移すのがどれほど辛いか、それにはまずは慣れる必要があるのを理解していた。

・ ドミートリィは皆の願い出もあり、医師の配慮で個室に入れらています。金策に飛び回っていた頃からの無謀な行動や、モークロエでの夜を徹した酒宴、そこで逮捕直後から続いた尋問での厳しいやり取り、裁判での衝撃的展開など、不規則な生活が続いていたのですから心身共に疲労困憊状態なはずです。病気になって当然の状況でした。
作者も政治犯として収監され、他の囚人と共に過ごした体験があるので、それがどれほど辛いものかを知っているのです。ドミートリィへの配慮は、まるで自分にしてほしかった事を書いているかのようです。