物思いに沈むようになった ― 2019-11-11
≪Он неопределённым взглядом посмотрел на вошедшего Алёшу, но во взгляде всё-таки промелькнул как бы какой-то испуг.
Вообще, с самого суда, он стал страшно задумчив. Иногда по получасу молчал, казалось что-то туго и мучительно обдумывая, забывая присутствующего.≫
<試訳> ミーチャはぼんやりした視線で入って来たアリョーシャを見つめたが、その眼差しにはやはり驚きのような表情が浮かんだ。
あの裁判の日以来、概して彼はひどく物思いに沈むようになった。時折、居合わせた人の事を忘れて半時間も黙り込んで、何かを思い悩み考え込んでいるように思われた。
・ あのエネルギッシュだったドミートリィの姿ではありません。冤罪を負わされるまでのいくつもの場面が蘇ってきます。その一つ一つが “ если ( イェスリ : i f ) ” の連鎖でした。彼に限らず誰もが、刻々判断し選択してその結果に揺れながら生きているのだと、あらためて感じます。
Вообще, с самого суда, он стал страшно задумчив. Иногда по получасу молчал, казалось что-то туго и мучительно обдумывая, забывая присутствующего.≫
<試訳> ミーチャはぼんやりした視線で入って来たアリョーシャを見つめたが、その眼差しにはやはり驚きのような表情が浮かんだ。
あの裁判の日以来、概して彼はひどく物思いに沈むようになった。時折、居合わせた人の事を忘れて半時間も黙り込んで、何かを思い悩み考え込んでいるように思われた。
・ あのエネルギッシュだったドミートリィの姿ではありません。冤罪を負わされるまでのいくつもの場面が蘇ってきます。その一つ一つが “ если ( イェスリ : i f ) ” の連鎖でした。彼に限らず誰もが、刻々判断し選択してその結果に揺れながら生きているのだと、あらためて感じます。
顔中が喜びに輝く ― 2019-11-12
≪Если же выходил из задумчвости и начинал говорить, то заговаривал всегда как-то внезапно и непременно не о том, что действительно ему надо было сказать. Иногда со страданием смотрел на брата. С Грушенькой ему было как будто легче, чем с Алёшей. Правда, он с нею почти и не говорил, но чуть только она входила, всё лицо его озарялось радостью.≫
<試訳> 物思いから抜け出して話し始めたても、いつも何か唐突で、それも決まって本当に話さなければならない事ではなかった。時には苦し気に弟を見つめる事もあった。彼にはグルーシェンカといる方がアリョーシャといるよりも気が楽そうだった。事実、彼女とはほとんど話もしなかったのに、彼女が入室した途端に顔中が喜びに輝くのだった。
・ ドミートリィがアリョーシャに対しても微妙な感情を抱いているらしく、複雑です。それでもグルーシェンカに救われます。今の彼にとって、無条件に心を許せえる “ 傍にいてくれるだけでいい ” 存在なのでしょう。
<試訳> 物思いから抜け出して話し始めたても、いつも何か唐突で、それも決まって本当に話さなければならない事ではなかった。時には苦し気に弟を見つめる事もあった。彼にはグルーシェンカといる方がアリョーシャといるよりも気が楽そうだった。事実、彼女とはほとんど話もしなかったのに、彼女が入室した途端に顔中が喜びに輝くのだった。
・ ドミートリィがアリョーシャに対しても微妙な感情を抱いているらしく、複雑です。それでもグルーシェンカに救われます。今の彼にとって、無条件に心を許せえる “ 傍にいてくれるだけでいい ” 存在なのでしょう。
尋ねる勇気がなかった ― 2019-11-13
≪Алёша сел молча подле него на койке. В этот раз он тревожно ждал Алёшу, но не посмел ничего спросить. Он считал согласие Кати прийти немыслимым, и в то же время чувствовал, что если она не придёт, то будет что-то совсем невозможное. Алёша понимал его чувства.≫
<試訳> アリョーシャは黙ってベッドに兄と並んで腰を下ろした。今回ミーチャは不安な思いでアリョーシャを待っていたが、何ひとつ尋ねる勇気がなかった。彼はカーチャが見舞いに同意するのはあり得ないと考え、同時に、もし彼女が来ないならば何か耐え難い事になると感じていた。アリョーシャはそんな兄の気持を理解していた。
・ カテリーナと会う事に大きな意味があるようで、アリョーシャもそれを感じています。流刑地に向かう前に、わだかまりを何としても解きたいのです。それを抱えたままの苦悩の日々を二人に過ごさせたくないからです。
<試訳> アリョーシャは黙ってベッドに兄と並んで腰を下ろした。今回ミーチャは不安な思いでアリョーシャを待っていたが、何ひとつ尋ねる勇気がなかった。彼はカーチャが見舞いに同意するのはあり得ないと考え、同時に、もし彼女が来ないならば何か耐え難い事になると感じていた。アリョーシャはそんな兄の気持を理解していた。
・ カテリーナと会う事に大きな意味があるようで、アリョーシャもそれを感じています。流刑地に向かう前に、わだかまりを何としても解きたいのです。それを抱えたままの苦悩の日々を二人に過ごさせたくないからです。
ずっと宝を探してるんだよ ― 2019-11-14
≪- Трифон-то, - заговорил суетливо Митя, - Борисыч-то, говорят, весь свой постоялый двор разорил: половицы подымает, доски отдирает, всю "галдарею", говорят, в щепки разнёс - всё клада ищет, вот тех самых денег, полтры тысячи, про которые прокурор сказал, что я их там спрятал. Как приехал, так , говорят, тотчас и пошёл куролесить. Поделом мошенику! Сторож мне здешний вчера рассказал; он оттудова.≫
<試訳> 「トリフォンの奴が」 と、ミーチャがそわそわして語り出した。「ボリースィッチめ、自分の宿屋を全部壊したそうだ。床板をめくり壁板を引きはがして “ 回廊 ” をすっかりばらばらにしたという事さ。つまりずっと宝を探してるんだよ、ほら検事がそこに僕が隠したはずだと言った例の1500ルーブルの金だよ。村の宿に戻ってすぐ、そうやって暴れ始めたそうだ。詐欺師め、いい気味だ! ここの看守が昨日話してくれたのさ。その村の出なんだ」
・ ドミートリィがアリョーシャに話したいのは、このような事ではないはずですが、話の糸口として切り出したのでしょう。モークロエの宿の主人トリフォンは遊興の費用として、ドミートリィから多額の金を巻き上げています。さらに営業用の宿を壊してまで、あるはずのない金を探す姿は守銭奴のようです。
<試訳> 「トリフォンの奴が」 と、ミーチャがそわそわして語り出した。「ボリースィッチめ、自分の宿屋を全部壊したそうだ。床板をめくり壁板を引きはがして “ 回廊 ” をすっかりばらばらにしたという事さ。つまりずっと宝を探してるんだよ、ほら検事がそこに僕が隠したはずだと言った例の1500ルーブルの金だよ。村の宿に戻ってすぐ、そうやって暴れ始めたそうだ。詐欺師め、いい気味だ! ここの看守が昨日話してくれたのさ。その村の出なんだ」
・ ドミートリィがアリョーシャに話したいのは、このような事ではないはずですが、話の糸口として切り出したのでしょう。モークロエの宿の主人トリフォンは遊興の費用として、ドミートリィから多額の金を巻き上げています。さらに営業用の宿を壊してまで、あるはずのない金を探す姿は守銭奴のようです。
あの人が来てくれますよ ― 2019-11-15
≪- Слушай, - проговорил Алёша, - она придёт, но не знаю когда, может сегодня, можеит на-днях, этого не знаю, но придёт, прилёт, это наверно.
Митя вздрогнул, хотел было что-то вымолвить, но промолчал. Извести страшно на него подействовало.≫
<試訳> 「あのね」 アリョーシャが言った。「あの人が来てくれますよ、いつかは分からないけど。今日かも、二、三日中かも知れない、それは分からないんだけど、でも来ます、来てくれますよ、それは確かです」
ミーチャはは身震いして、何事かを言おうとしかけたが黙っていた。その知らせは恐ろしく彼に響いた。
・ アリョーシャはカテリーナが来る事をドミートリィに伝えずにはいられません。彼女は言わないでほしいと強く望んでいたのですが、彼の判断です。
Митя вздрогнул, хотел было что-то вымолвить, но промолчал. Извести страшно на него подействовало.≫
<試訳> 「あのね」 アリョーシャが言った。「あの人が来てくれますよ、いつかは分からないけど。今日かも、二、三日中かも知れない、それは分からないんだけど、でも来ます、来てくれますよ、それは確かです」
ミーチャはは身震いして、何事かを言おうとしかけたが黙っていた。その知らせは恐ろしく彼に響いた。
・ アリョーシャはカテリーナが来る事をドミートリィに伝えずにはいられません。彼女は言わないでほしいと強く望んでいたのですが、彼の判断です。
苦しいほど知りたくてたまらない ― 2019-11-16
≪Видно было, что ему мучительно хотелось бы узнать подробности разговора, но что он опять боится сейчас спросить: что-нибудь жестокое и презрительное от Кати было бы ему как удар ножом в эту минуту.
- Вот что она, между прочим, сказала: чтоб я непременно успокоил твою совесть насчёт побега. Если и не выздоровеет к тому времени Иван, то она сама возьмёться за это.≫
<試訳> ミーチャは会話の詳細を苦しいほど知りたくてたまらないのに、今それを尋ねるのを怖れているようだった。この瞬間の彼にとって、カーチャからの何らかの残酷な侮蔑の言葉は、ナイフの一撃のようなものに違いなかったからだ。
「それはそうと、あの人が言ったのは、脱走について兄さんの良心を、僕が必ず安心させるようにという事です。もしその時までにイワンが快復しないなら、あの人がご自分でそれに取り組むそうです」
・ アリョーシャはカテリーナの伝言をドミートリィに伝えます。このようにメッセージを伝えて間を取り持ったり、傍に寄り添って話を聞いたりするのがアリョーシャの役回りです。いつの間にか相手は心を開いて自分を語り、彼に意見を求めるようになります。“ 二人の兄の傍にいなさい ” と言われたゾシマ長老の言葉を実践しています。
- Вот что она, между прочим, сказала: чтоб я непременно успокоил твою совесть насчёт побега. Если и не выздоровеет к тому времени Иван, то она сама возьмёться за это.≫
<試訳> ミーチャは会話の詳細を苦しいほど知りたくてたまらないのに、今それを尋ねるのを怖れているようだった。この瞬間の彼にとって、カーチャからの何らかの残酷な侮蔑の言葉は、ナイフの一撃のようなものに違いなかったからだ。
「それはそうと、あの人が言ったのは、脱走について兄さんの良心を、僕が必ず安心させるようにという事です。もしその時までにイワンが快復しないなら、あの人がご自分でそれに取り組むそうです」
・ アリョーシャはカテリーナの伝言をドミートリィに伝えます。このようにメッセージを伝えて間を取り持ったり、傍に寄り添って話を聞いたりするのがアリョーシャの役回りです。いつの間にか相手は心を開いて自分を語り、彼に意見を求めるようになります。“ 二人の兄の傍にいなさい ” と言われたゾシマ長老の言葉を実践しています。
途端に黙ってしまった ― 2019-11-17
≪- Ты уж об этом мне говорил, - раздумчиво заметил Митя.
- А ты уже Груше пересказал, - заметил Алёша.
- Да, - сознался Митя, - Она сегодня утром не придёт, - робко посмотрел он на брата. - Она придёт только вечером. Как только я ей вчера сказал, что Катя орудует, омолчала; а губы скривились. Прошептала только: "пусть её!" Поняла, что важное.≫
<試訳> 「その事なら、お前はもう僕に話したじゃないか」 考え込むようにミーチャが言った。
「じゃあ兄さんはもうグルーシェンカに伝えたんだね」 アリョーシャが言った。
「そうだ」 ミーチャが認めた。「彼女は今朝は来ないよ」 おずおずと彼は弟を見つめた。「来るのは夕方だけだ。昨日、彼女にカーチャが奔走しているといった途端に黙ってしまった、唇を歪めてな。“ 勝手にさせときゃいいわ!” と呟いたきりだ。事が重大なのは理解したさ。
・ 二人の女性のわだかまりがまだ尾を引いています。とは言え、ドミートリィの脱走についてはカテリーナの働きが必要です。脱走についてのドミートリィ自身の気持がどうなのか、今の時点でまだはっきり語っていません。
- А ты уже Груше пересказал, - заметил Алёша.
- Да, - сознался Митя, - Она сегодня утром не придёт, - робко посмотрел он на брата. - Она придёт только вечером. Как только я ей вчера сказал, что Катя орудует, омолчала; а губы скривились. Прошептала только: "пусть её!" Поняла, что важное.≫
<試訳> 「その事なら、お前はもう僕に話したじゃないか」 考え込むようにミーチャが言った。
「じゃあ兄さんはもうグルーシェンカに伝えたんだね」 アリョーシャが言った。
「そうだ」 ミーチャが認めた。「彼女は今朝は来ないよ」 おずおずと彼は弟を見つめた。「来るのは夕方だけだ。昨日、彼女にカーチャが奔走しているといった途端に黙ってしまった、唇を歪めてな。“ 勝手にさせときゃいいわ!” と呟いたきりだ。事が重大なのは理解したさ。
・ 二人の女性のわだかまりがまだ尾を引いています。とは言え、ドミートリィの脱走についてはカテリーナの働きが必要です。脱走についてのドミートリィ自身の気持がどうなのか、今の時点でまだはっきり語っていません。
生きなけりゃならないのは彼 ― 2019-11-18
≪Я не посмел пытать дальше. Понимает ведь уж кажется теперь, что та любит не меня а Иван?
- Так ли? - вырвалось у Алёши.
- Пожалуй и не так. Только она утром теперь не придёт, - поспешил ещё раз обозначить Митя, - я ей одно поручение дал... Слушай, брат Иван всех превзойдёт. Ему жить, а не нам. Он выздоровеет.≫
<試訳> 僕はそれ以上問いただす事などできなかったよ。カーチャが僕ではなくイワンを愛しているのを、今じゃもう彼女だって分かっているだろう?」
「そうかな?」 アリョーシャが思わず言った。
「あるいはそうじゃないかも知ないけどな。ただ、今朝は来ない」 急いでミーチャがもう一度強調した。「彼女に頼み事を一つしたんだ…。いいかい、イワンは兄弟中で一番偉くなる。生きなけりゃならないのは彼さ、僕らじゃない。あいつはすっかり治るよ」
・ アリョーシャが入って来た時やや戸惑いを見せたドミートリィが、徐々に率直に話し始めます。イワンが偉くなるという見方をアリョーシャに語るところは、兄弟間に微妙な感情がある事を思わせます。ドミートリィは、イワン、アリョーシャとは異母兄弟です。
- Так ли? - вырвалось у Алёши.
- Пожалуй и не так. Только она утром теперь не придёт, - поспешил ещё раз обозначить Митя, - я ей одно поручение дал... Слушай, брат Иван всех превзойдёт. Ему жить, а не нам. Он выздоровеет.≫
<試訳> 僕はそれ以上問いただす事などできなかったよ。カーチャが僕ではなくイワンを愛しているのを、今じゃもう彼女だって分かっているだろう?」
「そうかな?」 アリョーシャが思わず言った。
「あるいはそうじゃないかも知ないけどな。ただ、今朝は来ない」 急いでミーチャがもう一度強調した。「彼女に頼み事を一つしたんだ…。いいかい、イワンは兄弟中で一番偉くなる。生きなけりゃならないのは彼さ、僕らじゃない。あいつはすっかり治るよ」
・ アリョーシャが入って来た時やや戸惑いを見せたドミートリィが、徐々に率直に話し始めます。イワンが偉くなるという見方をアリョーシャに語るところは、兄弟間に微妙な感情がある事を思わせます。ドミートリィは、イワン、アリョーシャとは異母兄弟です。
恐怖からなんだよ ― 2019-11-19
≪- Представь себе, Катя хоть и трепещет за него, но почти не сомневается, что он выздоровеет, - сказал Алёша.
- Значит убеждена, что он умрёт. Это она от страху уверена, что выздоровеет.
- Брат сложения сильного. И я тоже очень надеюсь, что он выздоровеет, - тревожно заметил Алёша.≫
<試訳> 「意外ですけど、カーチャはイワン兄さんを心配してはいるけど、全快する事を全然疑っていません」 アリョーシャが言った。
「と言う事は、彼が死ぬのを確信しているのさ。全快するのを信じてるのは、恐怖からなんだよ」
「兄さんは頑丈な体つきですよ。だから僕も快復する事にとても望みをかけているんです」 不安そうにアリョーシャが言った。
・ イワンの病状はかなり心配です。カテリーナの言葉の裏の意味まで読み取るところに、ドミートリィの鋭さを感じます。
- Значит убеждена, что он умрёт. Это она от страху уверена, что выздоровеет.
- Брат сложения сильного. И я тоже очень надеюсь, что он выздоровеет, - тревожно заметил Алёша.≫
<試訳> 「意外ですけど、カーチャはイワン兄さんを心配してはいるけど、全快する事を全然疑っていません」 アリョーシャが言った。
「と言う事は、彼が死ぬのを確信しているのさ。全快するのを信じてるのは、恐怖からなんだよ」
「兄さんは頑丈な体つきですよ。だから僕も快復する事にとても望みをかけているんです」 不安そうにアリョーシャが言った。
・ イワンの病状はかなり心配です。カテリーナの言葉の裏の意味まで読み取るところに、ドミートリィの鋭さを感じます。
悲しみの多い人だ ― 2019-11-20
≪Да, он выздоровеет. Но та увенена, что он умрёт. Много у ней горя...
Наступило молчание. Митю мучило что-то очень важное.
- Алёша, я Грушу люблю ужасно, - дрожащим, полным слёз голосом вдруг проговорил он.
- Её к тебе туда не пустят, - тотчас подхватил Алёша.
- И вот что ещё хотел тебе сказать, - продолжал каким-то зазвеневшим вдруг голосом Митя, - если бить станут дорогой, аль там, то я не дамся, я убью, и меня расстреляют.≫
<試訳> 「そうだな、イワンは全快するよ。だけどカーチャはイワンが死ぬと信じてるんだ。悲しみの多い人だ…」
沈黙が訪れた。何かしら非常に重大な事がミーチャを悩ませていた。
「アリョーシャ、僕はグルーシェンカをひどく愛しているんだ」 突然彼は涙に溢れた震える声で言った。
「兄さんの行く所に、彼女を行かせてはもらえないんですよ」 すかさずアリョーシャが応じた。
「お前に言いたかった事がまだある」 ふいに妙に響きのある声でミーチャが続けた。「もし途中で、それとも向こうで殴られるような事になったら、僕は屈しやしない、そいつを殺して銃殺されるんだ」
・ ドミートリィはグルーシェンカと離れ難いのです。アリョーシャはそれえを察しながらも、認められない事を率直に言います。ドミートリィがさらに伝えようとしているのは彼のただならない覚悟です。
Наступило молчание. Митю мучило что-то очень важное.
- Алёша, я Грушу люблю ужасно, - дрожащим, полным слёз голосом вдруг проговорил он.
- Её к тебе туда не пустят, - тотчас подхватил Алёша.
- И вот что ещё хотел тебе сказать, - продолжал каким-то зазвеневшим вдруг голосом Митя, - если бить станут дорогой, аль там, то я не дамся, я убью, и меня расстреляют.≫
<試訳> 「そうだな、イワンは全快するよ。だけどカーチャはイワンが死ぬと信じてるんだ。悲しみの多い人だ…」
沈黙が訪れた。何かしら非常に重大な事がミーチャを悩ませていた。
「アリョーシャ、僕はグルーシェンカをひどく愛しているんだ」 突然彼は涙に溢れた震える声で言った。
「兄さんの行く所に、彼女を行かせてはもらえないんですよ」 すかさずアリョーシャが応じた。
「お前に言いたかった事がまだある」 ふいに妙に響きのある声でミーチャが続けた。「もし途中で、それとも向こうで殴られるような事になったら、僕は屈しやしない、そいつを殺して銃殺されるんだ」
・ ドミートリィはグルーシェンカと離れ難いのです。アリョーシャはそれえを察しながらも、認められない事を率直に言います。ドミートリィがさらに伝えようとしているのは彼のただならない覚悟です。
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