彼のもとへ駆け寄った2019-12-08

 ≪Завидев это, та стремительно к нему бросилась. Она схватила его за руки и почти силой усадила на постель, сама села подле, и, всё не выпуская рук его, крепко, судорожно сжимала их. Несколько раз оба порывались что-то сказать, но останавливались и опять молча, пристально, как бы приковавшись, со странною улыбкой смотрели друг на друга. Так прошло минуты две.≫

<試訳> それを目にすると、カテリーナはまっしぐらに彼のもとへ駆け寄った。彼女は手を掴んでほとんど無理矢理ベッドに座らせ、自分も傍に座った。しかも、ずっと彼の両手を放さずに、強く痙攣させて握りしめた。二人は何度か何かを言おうとしたけれども、言いかけてはまた口を閉じて、不思議な笑みを浮かべながら釘付けされたようにじっと互いに見つめ合うのだった。そのまま2分ほど過ぎた。

・ 姿を目にした瞬間に互いの心が通じ合い、わだかまりが一瞬のうちに氷解したようです。ドミートリィが手を差し伸べ、カテリーナも強く応じる印象的な場面です。二人を会わせようと努力したアリョーシャの安堵の気持ちを察します。

コメント

_ 慎之介 ― 2019-12-08 09:37

こういう場面、実際にあるんですよね。言葉にならないという。
アリョーシャがどんなに安堵したことか。しかし、次の展開が予想を反して、、、、それもありですから、油断できません。

_ mir→慎之介さん ― 2019-12-09 09:11

ドミートリィの強い希望を理解したアリョーシャがカテリーナを説得し、最終的に彼女も納得しました。真情に溢れた言葉の力がそこにありました。そのやりとりから、ぎりぎりのところで “ 人間は信じるに足る ” という作者のメッセージを感じます。
二人とも感情的になりやすいので、今後の展開がどうなるか…。ともかくこうして会えたのは大きな意味があるでしょう。通信手段の発達した今日でも、直接顔を合わせ心を開いて言葉を伝える重要性は変わらないと思います。

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