同情などというものは禁止されている2020-06-06

≪Но господин Лебезятников, следящий за новыми мыслями, объяснял намедни, что сострадание в наше время даже наукой воспрещено и что так уже делается в Англии, где политическая экономия. Зачем же, спрошу я, он даст? И вот, зная вперёд, что не даст, вы всё-таки отправляетесь в путь и...
- Для чего же ходить? - прибавил Раскольников.≫

<試訳> しかし、新思潮を追っているレベジャートニコフ氏が、同情などというものは今日においては学問的にも禁止されていて、経済学の進んだイギリスでは、既にそのように実行されているのだと、つい先ごろ説明してくれましたよ。うかがいますがね、どうして彼が貸してなどくれますか? ところが、貸してくれないのを承知の上で、とにかく出かけて行くわけですよ、そして…」
「どうして行くんです?」 ラスコーリニコフが言葉を継いだ。

・ レベジャートニコフが何者か分かりませんが、妻を叩いたという人物ですからマルメラードフは反感を抱いているでしょう。それでも金を借りに行くと言うのです。金の工面の難しさは、カラマーゾフの兄弟の作中でもドミートリィが苦心惨憺しています。賭博にのめり込み、借金を重ねていた頃の作者自身の体験でもあります。