見るに耐えないソドム2020-06-23

 ≪И здесь я место достал... Достал и опять потерял. Понимаете-с, Тут уже по собственной вине потерял, ибо черта моя наступила... Проживаем же теперь в угле, у хозяйки Амалии Фёдоровны Липпевехзель, а чем живём и чем платим, не ведаю. Живут же там многие и кроме нас... Содом-с, безобразнейший... гм... да... А тем временем возросла и дочка моя, от первого брака, и что только вытерпела она, дочка моя, от мачехи своей, возрастая, о том я умалчиваю.≫

<試訳> そしてこの町で私は職にありつきましてね…。ありつきはしたものの、またもや失いました。分かりますかね? 今度はもう自分の落ち度で失職ですよ、私の本性が現れ出たわけで…。今はアマリヤ・フョードロブナ・リッペベフゼルという女主人の家の仕切り部屋に間借りしていますが、どうやって暮らしを立てているのか、どのように家賃を払っているのか私は知らんのです。そこには私共の他に、たくさん住んでいますよ…。まるで見るに耐えないソドムです… ふむ… そう…。そうしているうちに私の娘も年頃になりましてね、先妻の残した娘です。その娘がですよ、継母からのいじめをずっと耐え忍んで成長したわけですが、それについては言わずにおきましょう。

・ 生活の困窮が心の余裕を奪い、家族の関係にも不幸をもたらします。マルメラードフは、父親として一家を支えられない自分のふがいなさを自嘲しながら、家族の状況を酒の力を借りてぶちまけるのです。彼が働いてさえいればこれほどの窮状にはならなかったでしょう。
ソドムは旧約聖書にある町の名です。住民の悪徳と退廃が神の怒りに触れて、天の火で焼かれて滅びたとされています。