興奮した気分が言わせた2020-06-29

 ≪А уж Дарья Францевна, женщина злонамеренная и полиции многократно известная, раза три через хозяйку наведывалась. "А что ж, - отвечает Катерина Ивановна, в пересмешку, - чего беречь? Эко сокровище!" Но не вините, не вините, молостивый государь, не вините! Не в здравом рассудке сие сказано было, а при взволгованных чувствах, в болезни и при плаче детей не евших, да и сказано более ради оскорбленния, чем в точном смысле...≫

<試訳> 実は、ダーリヤ・フランツェブナという何度も警察に厄介になっている性悪女が、3回ほど家主の女主人を通じて話を持ちかけに立寄っていたんですよ。“ どうという事もないだろうさ ” カテリーナ・イワーノブナは鼻先でせせら笑って娘に答えましてね。“ 後生大事にしてどうするんだい? 大した宝物でもないのにさ!” とね。でも、くれぐれも責めないで、学生さん、あれを責めないで下さい! これはまともな心理状態で言ったものじゃなく、病気だし、しかも飢えた子供達の泣き声に、興奮した気分が言わせたんでしてね。その通りの意味というよりは、むしろ、あてつけに言ったような…。

・ 既にマルメラードフが “ 黄色の鑑札 ” について語っていた事からすると、持ちかけたのはソーニャを娼婦に、という話なのでしょう。それを口にするのも酷い話です。傍らで実の父のマルメラードフが酔いつぶれて、厳しく咎めもせず聞いていたのです。ソーニャの悲運…。それでも妻をもかばう彼の情けなくも複雑な心理です。
前回の文中で、ソーニャがカテリーナ・イワーノブナと、正式名で言っているところに、継母に対する敬意と距離を感じます。