弟の傍に佇んで2020-08-08

 ≪Мальчик, годом старше её, весь дрожал в углу и плакал. Его, вероятно, только что прибили. Старшая девочка, лет девяти, высокенькая и тоненькая как спичка, в одной худенькой и разодранной всюду рубашке и в накинутом на голые плечи ветхом драдедамовом бурнусике, сшитом ей, вероятно, два года назад, потому что он не доходил теперь и до колен, стояла в углу подле маленького брата, обхватив его шею своею длинною, высохшею как спичка рукой.≫

<試訳> 末娘より一才ほど上の少年が部屋の隅で全身を震わせて泣いていた。きっとその子は今ぶたれたばかりのところなのだろう。9才ほどの上の娘は背がかなり高く、痩せてほっそりしていて、ぼろぼろのあちこち破れたシャツを一枚着て、露出した肩に古い毛織のマントを羽織っていた。今は膝までも届かないところからすると、それはおそらく2年ほど前に仕立ててもらったものらしい。彼女は隅にいる弟の傍に佇んで、自分の長い痩せ細った両手で彼の首を抱えていた。

・ 不幸な境遇の子供達が描写されます。貧しさが部屋の中を覆っています。マルメラードフが語ったように、ソーニャが渡してくれるなけなしの金で食いつないでいるのでしょう。帝政時代の当時は福祉という概念すらないので、日々の糧を得られない庶民は救いようのない悲惨な生活だったのです。子供達を憐れむ作者の視線を感じます。

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