お前の犠牲を望んじゃいない2020-11-25

 ≪"Дорого, дорого стоит, Дунечка, сия истота!" Ну, есль потом не под силу станет, раскаетесь? Скорби-то сколько, грусти, проклятий, слёз-то, скрываеых ото всех, сколько, потому что не Марфа же вы Петровна? А с матерью что тогда будет? Ведь она уж и теперь неспокойна, мучается; а тогда, когда всё ясно увидит? А со мной?.. Да что же вы в самом деле обо мне-то подумали? Не хочу я вашей жертвы, Дунечка, не хочу, мамаша! Не бывать тому, пока я жив, не бывать, не бывать! Не принимаю!"≫                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   <試訳> “ 高くつく、高くつくんだよドゥーネチカ、この清楚ってやつは!” そうさ、もしも後で耐えられなくなったら、後悔するじゃないか? どれほど嘆き悲しみ、呪い、誰からも隠れて涙を流す事か。なぜなら、お前はマルファ・ペトローブナとは違うだろう? そうなったら母さんはどうなる? だって母さんは今でさえもう不安で思い悩んでいるのに、何もかもがはっきり分かった時、その時はどうなる? 僕の方はどうなるんだ?…。お前は本当のところ、僕について何を考えたんだい? 僕はお前の犠牲を望んじゃいないんだ、ドゥーネチカ、望んじゃいないよ、母さん! 僕が生きている限りそんな事はさせない、させないよ、させるものか! ごめんだ!」                                                                                                                                                                                                        ・ ラスコーリニコフはこれまで持って回って考えを巡らしていましたが、ここに至ってはっきりドゥーニャの犠牲を批判し、激しい調子で反対の気持ちを吐露します。と言ってもこれは彼の内心の声です。結婚話はもう決まっているのですから、彼が頑なに反対すれば一波乱ありそうです。 マルファ・ペトローブナはスビドリガイロフの妻ですから、ドゥーニャなら、彼女の様には、あのような男の妻として耐えられないだろうと言っています。