小柄で小太りの円みをおびた体形2025-04-28

 ≪Чрезвычайно странною казалась при этом его маленькая, толстенькая и круглая фигурка, как будто мячик, катавшийся в разные стороны и тотчас отскакивавший от всех стен и углов.
- Успеем-с, успеем-с! .. А вы курите? Есть у вас. Вот-с, папиросочка-с... - продолжал он, подавая гостю папироску.≫

<試訳> そのように振る舞う判事の、小柄で小太りの円みをおびた体形が、まるであちこちに転がり回っては、すぐに四方の壁や隅から跳ね返ってくるボールのようで、非常に奇妙に思われた。
「間に合います、間に合いますよ!… ところで、煙草をお吸いになりますかな? お持ちですか。よろしければどうぞ、吸い口付きですがね… ― 客に巻煙草をすすめながら判事は話を続けた。

・ ポルフィーリィ判事の体形や動き回る様子が、コミカルに表現されています。それが相手に隙を与えてしまうのかも知れません。ラスコ―リニコフにとって、苦手な手強い相手です。

コメント

_ YS ― 2025-04-28 09:47

彼は、もっと鋭い印象を与える外見をしていると勘違いした印象をもっていました。ちょっと調べたところ「カラマーゾフ」の弁護士、フェチュコーヴィチは痩せた、鳥のような男だそうで、その印象と混ざってしまっていたようです。たしかにコミカルですね

_ mir→YSさん ― 2025-04-28 12:55

フェチェコービッチについてはすっかり忘れていましたが、ご指摘の通り痩せていましたね。こちらの判事は小太りで、低姿勢、一見ひょうきんにさえ感じます。それが鋭利な有能さを覆い隠しているようです。人物の個性を際立たせる作者の筆力です。

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