最終的な言葉を聞こうと2016-04-24

 ≪Доктор выходил из избы опять уже закутанный в шубу и с фуражкой на голове. Дицо его было почти сердитое и брезгливое, как будто он всё боялся обо что-то запачкаться. Мельком окинул он глазами сени и при этом строго глянул на Алёшу и Колю. Алёша махнул из дверей кучеру, и карета, привезшая доктора, подъехала к выходным дверям. Штабс-капитан стремительно выскочил вслед за доктором и, согнувшись, почти извиваясь пред ним, остановил его для последнего слова.≫

<試訳> 「医師は再びもう外套に身を包み帽子をかぶって家から出てきた。すっかり憤慨した苦々しい顔で、まるでずっと何かに汚れやしないか恐れているかのようだった。ちらりと彼は玄関先を見回し、その際にアリョーシャとコーリャを険しく見やった。アリョーシャが戸口から御者を手招きすると、医師を乗せて来た馬車が入口に寄せられた。二等大尉が医師の後を追ってまっしぐらに飛び出してきて、その前でほとんど謝るように身をががめ、最終的な言葉を聞こうと彼を立ち止まらせた。

・ 狭く貧しい家への往診を厭わしく思っているらしい医師の表情に、作者の批判が込められています。彼の作家デビューは “ 貧しき人々 ” です。この最後の小説でも、そのような人々のどうしようもない哀しさや滑稽さ、その根底にある真情に温かい眼差しが貫かれているのを感じます。

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