いつもあなたに頼っていた2025-01-24

 ≪- А с вами что будет?
Соня посмотрела вопросительно.
- Они ведь на вас остались. Оно, правда, и прежде всё было на вас, и покойник на похмелье к вам же ходил просить. Ну, а теперь вот что будет?
- Не знаю, - грустно произнесла Соня.
- Они там останутся?
- Не знаю, они на той квартире должны; только хозяйка, слышно, говорила сегодня, что отказать хочет, а Катерина Ивановна говорит, что и сама ни минуты не останется.≫

<試訳>  「それであなたはどうなるんです?」
ソーニャは怪訝そうに相手を見つめた。
「だって、みんながあなたに背負われていたじゃないですか。以前から、いつもあなたに頼っていたのは確かですし、亡くなったお父さんも、あなたに酒代をせびりに通っていました。それで、今とりあえず、どうなさるんです?」
「分りませんわ」 悲し気に彼女は答えた。
「みんなはあそこに住み続けるんですか?」
「分りません、部屋代が滞っていますから。げんに今日もおかみさんが、立ち退いてもらいたいと言ったところ、義母は一刻だっていてやるものですか、とやり返したそうなの」

・ 不幸なソーニャ、不幸なカテリーナ、そしてその幼い子供達、いったいどうやって暮らしてのでしょう。公的な福祉が全くなく、全て自分で何とか生きていかなければならない時代でした。一方に華やかな社交界、贅を尽くした王宮、壮麗な教会寺院などがあるのです。巨大な格差の底辺の人々に注ぐ作者の眼差しは、時を隔てて現在にも注がれています。

コメント

_ 潤 ― 2025-01-24 09:05

小さなソーニャにあまりにも大きな荷、この頃は特に差別、いろいろに関して声が出ていますが解決されていず、ヒトの生き方に進化(僅かな変化あり)がないのを痛感しています。ソーニャの家族のような人々も何とか生き抜いて継続され今日があるのを思うといかなる境遇にあろうとマルメラードフのように死を迎えようと継続されていく、、、、これを希望というもの❓

_ mir→潤さん ― 2025-01-24 14:16

他者のために身を捨てて生きるソーニャの姿が痛々しいです。どの時代にも多くの不幸がありましたが、” それでもなお ” 人は連綿として生き抜いてきたのですね。
今は片隅に追いやられていても、他者を思うソーニャの優しい心を引き継ぐ、一隅を照らす人々の存在、そして非合理を糾す理性の存在を希望としたいものです。

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