私は性悪で我儘なんですもの2010-06-20

少しずつ態度を変えるグルーシェンカ

≪- Да вы- то меня может тоже не так совсем понитмаете, милая барышня, я может гораздо дурнее того чем у вас на виду. Я сердцем дурная, я своевольная. Я Дмитрия Фёдровича бедного из-за насмешки одной тогда заполонила. ≫

<試訳>「そうかしら、あなたこそ同じように私を全然分かってらっしゃらないかも知れないわ、親愛なお嬢さん。私はあなたが見てらっしゃるよりはるかに酷い女かも知れなくってよ。私は性悪で我儘なんですのよ。私、ドミートリィ・フョードロビッチを哀れにも、あの時ちょっとしたからかいの気持ちで魅惑したんですもの。」

グルーシェンカがカテリーナに対して対抗する気持ちを顕にし始め、険悪な雰囲気が漂い出します。カテリーナはまだ真意が飲み込めずに戸惑います。ていねいな言葉で闘われる二人の女性の心理劇、立場が変していく展開に目が離せません。