罪と罰・試訳　一線を越えた人間の苦悩と愛が、時空を越えて今日もここに響く…

　≪Дуню как-то уж слишком поразило предложение Свидригайлова. Она всё стояла задумавшись.
- Он что-нибудь ужасное задумал! - проговорила она почти шепотом про себя, чуть не содрогаясь.
Раскольников приметил этот чрезмерный страх.
- Кажется, придется мне не раз ещё его увидать, - сказал он Дуне.≫

＜試訳＞　ドゥーニャはスビドリガイロフがもくろんでいる事に、何かひどい驚きさえ感じていた。彼女はずっと考えにふけって佇んでいた。
「あの方は何か恐ろしい事をしようと思っているんだわ！」 彼女は身震いせんばかりで、小声でほとんど囁くように言った。
ラスコーリニコフはこのただならぬ恐怖を心に留めた。 「僕はきっとあの男と一度ならず会う事になるだろう」 彼はドゥーニャに言った。

・　ドゥーニャはスビドリガイロフに恐れを感じます。ラスコーリニコフの部屋から去る際に、辻褄の合わない事を語り、投げやりな様子も垣間見えました。心に秘めたものがあるこの二人が、妙に通じ合うようにも思います。