忘れないように三度も2010-06-05

アリョーシャがドミートリィの伝言を伝える

≪- говорите просто, самое последнее слово говорите!...
- Он приказал вам... кланяться, и что больше не придёт никогда... а вам кланяться.
- кланяться? Он так и сказал, так и выразился?
- Да. ≫

<試訳>「簡単に、肝心なことだけお話し下さればいいの、お話になって!・・・」
「兄さんはあなたに・・・よろしくと、そしてもう決して伺わない・・・でもあなたにはよろしく言うようにといいつけたんです」
「よろしく、ですね。あの人はそのようにおっしゃったのね、そんな言い方でしたのね」
「そうです」

カテリーナがドミートリィの伝言をどのように語ったかをアリョーシャに尋ねています。丁寧なのですが審問しているようで、アリョーシャは口ごもりながら答えています。この後さらに、「よろしく」をどのような調子で言ったか、「忘れないように三度も」というようなやりとりが続きます。彼女も婚約者の真意を推し量ろうと一心ですから無理もありません。電話もなく会って率直に話すことも難しい時代の悲しさです。

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