彼女が誰も愛していないとしたら2010-09-30

 ≪Промелькнула и ещё одна мысль: вдруг и неудержимо: " А что, если она и никого не любит, ни того ни другого?" Замечу, что Алёша как бы стыдился таких своих мыслей и упрекал себя в них, когда они в последний месяц, случалось, приходили ему: "Ну что я понимаю в любви и в женщинах и как могу я заключать такие решения"≫

<試訳> 突然抑えがたいもう一つの想念が湧き起こった。 “だけど、もし彼女が誰も、どっちも愛していないとしたらどうなんだろう”。アリョーシャは、そのような自分の考えを恥じるかのように、このひと月の間そのような考えが浮かんで来る度に自分を咎めていたことを述べておこう。“愛や女性について、一体僕に何が分かって、どうしてこんな結論を出せるって言うんだ”

 客間に入る瞬間に頭をよぎる彼の想念がさらに語られます。「カテリーナがどちらをも愛していないのでは」との疑念は考えた事がありませんでした。「どちらを愛しているのか」の二者択一に捉われていたからです。確かに可能性としてあり得るのです。それを仮定すると彼女の行動や性格に違った解釈ができることになります。アリョーシャの指摘で物語がさらに深まってしまいます。