空想ばかりしてたってしょうがない2021-04-12

 ≪Так, по крайней мере, казалось ему самому. Никак он не мог, например, вооразить себе, что когда-нибудь он кончит думать, встанет и - просто пойдёт туда... Даже недавнюю пробу свою (то есть визит с намерением окончательно осмотреть место) он только пробовал было сделать, но далеко не взаправду, а так: "дай-ка, дескать, пойду и опробую, что мечтать-то!"≫

<試訳> 少なくとも彼にはそう思われた。たとえば、いつか考えるのをやめて腰を上げ 、 あっさりそこに出かけて行く事になるとは想像もできなかった…。先日の下見 ( つまり最終的に間取りを検分するつもりの訪問 ) でさえも、試してみただけで、決して本気ではなかった。“ とにかく行って試してみようか、空想ばかりしてたってしょうがない!” というほどの気持ちだった。

・ 綿密な犯行計画を考え続けてきた彼ですが、それを実行に移す自分を思い描けないのです。完全犯罪の推理小説を書き上げた作家がそれを試しはしませんが、それと似た気持ちかも知れません。けれども、彼は思い詰めた感情に突き動かされるように踏み出そうとしています。