僕のせいなんだ2010-10-26

 ≪- Иван, - крикнул он ему, как потерянный вслед, - воротись, Иван! Нет, нет, он теперь ни за что не воротиться! - воскликнул он опять в горестном озарении, - но это я , я виноват, я начал! Иван говорил злобно, нехорошо. Несправедливо и злобно... Он должен опять придти сюда, воротиться, воротиться... - Алёша восклицал как полоумный≫

<試訳> 「イワン」 途方に暮れたようにアリョーシャは後ろから叫んだ。「戻って来て、イワン! いや、それはない、今となっては兄さんはどんな事があっても帰ってきやしないんだ!」 悲しい直感に襲われて彼はまた叫んだ。「でも、これは僕の、僕のせいなんだ、僕が切り出したんだ!兄さんが意地の悪い言い方をしたのは、良くない事なんだ。不当で意地の悪い言い方をするなんて・・・。兄さんはここへまた戻ってこなければならない、戻ってこなければ、戻ってこなければ・・・」 アリョーシャは錯乱したように叫んだ。 

・ 立ち去ったイワンの背に「戻って!」と叫ぶアリョーシャです。カテリーナがドミートリではなくイワンを愛していると指摘して三者の和解を勧めた事をきっかけに、イワンが彼女を誹謗し始め決別に至ったと自責の念を感じます。皆が素直な気持ちで良い関係となるように心痛めるアリョーシャですが、事はなかなか複雑でうまくいきません。人間の感情は何と難しく面倒なものなのでしょう。