罪と罰・試訳　一線を越えた人間の苦悩と愛が、時空を越えて今日もここに響く…

　≪- Помилуйте, да вы деньги можете с них спросить за статью! Какой, однако ж, у вас характер! живёте так уединённо, что таких вещей, до вас прямо касающихся, не ведаете. Это ведь факт-с.
- Браво, Родька! И я тоже не знал! - вскричал Разумихин. - Сегодня же в читальню забегу и нумер спрошу! Два месяца назад? Которого числа? Всё равно разыщу! Вот штука-то ! И не скажет!

＜試訳＞　「とんでもないですな、あなたは原稿料を請求できるんですぞ！ それにしても変わったご気性で！ ご自身に直接関係するこのような事をご存じないとは、それほど一人きりで引き籠っておられるんですな。これは間違いない事実なのですよ」
「 ブラボー、ロージャ！ 僕もやはり知らなかったぜ！」ラズミーヒンが叫んだ。「早速今日にでも、図書館に駆けつけて、その号を借りてみよう！ ２か月前だね？ 日付は？ まあいい、探し出すさ！ 大したもんだ！ それなのに言わないんだからな！」

・　ラスコーリニコフの論文が話題になっています。内容が評価されて専門誌に掲載された事にラズミーヒンが驚き、友の快挙を喜びます。当の本人は、没になっていたと思っていた論文が世に出ていたのを突然知り、また、それを判事が問題にしているので複雑な心境のようです。