燃えるような荒々しい炎の視線2023-06-07

 ≪Но, несмотря на ту же тревогу, Авдотья Рогмановна хоть и не пугливого была характера, но с изумлением и почти даже с испугом встречала сверкающие диким огнём взгляды друга своего брата, и только беспредельная доверенность, внушённая рассказами Настасьи об этом странном человеке, удержала её от покушения убежать от него и утащить за собою свою мать.≫

<試訳> 一方、同じ不安を感じながら、ドゥーニャは憶病な性格ではなかったけれども、兄の親友の燃えるような荒々しい炎の視線に出会って、驚きよりも怖れを感じていた。そしてこの風変わりな青年について、ナスターシヤが教えてくれた話への全幅の信頼がなければ、ドゥーニャは母を連れ出して彼から何とか逃げようと試みただろう。

・ ドゥーニャはラズミーヒンの率直な性格や、兄をどんなに熱心に看護してくれたかを、話好きのナスターシヤから詳しく聞いていたのです。今は彼を信頼して任せる他ありません。ラスコーリニコフの部屋を出た仄暗い階段口に、母とドゥーニャ、それを説得するラズミーヒンが、足元を照らすナスターシヤの灯火で浮かび上がっています。全編を通して暗いトーンの状況が続きますが、いつも善意の人達の存在が仄かに一隅を照らすようです。

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