百ルーブル紙幣が一枚なくなった ― 2026-04-09
≪Софья Ивановна, - продолжал он, обращаясь прямо к чрезвычайно удивлённой и уже заранее испуганной Соне, - со стола моего, в комнате друга моего, Андрея Семёновича Лебезятникова, тотчас же вслед за посещением вашим, исчез принадлежавший мне государственный кредитный билет сторулевого достоинства.≫
<試訳> 「ソフィア・イワーノブナ」 ひどく驚いて、早くも慄いているソーニャに向かって ルージンは言葉を続けた。「私の友人、レベジャートニコフ氏の部屋の私のテーブルの上から、あなたが訪ねて来られた直後に、私の所有する百ルーブル紙幣が一枚なくなったのです」
・ ついさっきは、今後の事について今夜にも相談しようと好意的だったルージンが、今は険しい表情でソーニャに近づいて来ます。彼女はそれだけでも身のすくむ思いなのに、彼は唐突に百ルーブル紙幣の紛失について言い出します。盗みの嫌疑でしょう。
<試訳> 「ソフィア・イワーノブナ」 ひどく驚いて、早くも慄いているソーニャに向かって ルージンは言葉を続けた。「私の友人、レベジャートニコフ氏の部屋の私のテーブルの上から、あなたが訪ねて来られた直後に、私の所有する百ルーブル紙幣が一枚なくなったのです」
・ ついさっきは、今後の事について今夜にも相談しようと好意的だったルージンが、今は険しい表情でソーニャに近づいて来ます。彼女はそれだけでも身のすくむ思いなのに、彼は唐突に百ルーブル紙幣の紛失について言い出します。盗みの嫌疑でしょう。
大変に重大なものですから ― 2026-04-08
≪- Извините, что я, может быть, прерываю, но дело довольно важное-с, - заметил Пётр Петрович как-то вообще и не обращаясь ни к кому в особенности, - я даже и рад при публике. Амалия Ивановна, прошу вас покорнейше, в качестве хозяйки квартиры, обратить внимание на мой последующий разговор с Софьей Ивановной.≫
<試訳> 「お楽しみのところを、お邪魔するかも知れませんがお許しください。しかし事は大変に重大なものですから」 とルージンは特に誰に向かってというわけでもなく、曖昧な調子で言った。「ご列席の皆さんがいらっしゃるのはむしろ有難いです。リッペベフゼリ夫人、たってのお願いですが、家主として、これから始まる私とソフィア・イワーノブナとの話を、どうか注意して聞いていただきたい」
・ 何事が起こるかと見守る参会者と家主の夫人に、ルージンは勿体ぶって注意を向けさせます。一同の視線を浴び、ルージンの厳しい表情を前にしているソーニャの緊張を察します。
<試訳> 「お楽しみのところを、お邪魔するかも知れませんがお許しください。しかし事は大変に重大なものですから」 とルージンは特に誰に向かってというわけでもなく、曖昧な調子で言った。「ご列席の皆さんがいらっしゃるのはむしろ有難いです。リッペベフゼリ夫人、たってのお願いですが、家主として、これから始まる私とソフィア・イワーノブナとの話を、どうか注意して聞いていただきたい」
・ 何事が起こるかと見守る参会者と家主の夫人に、ルージンは勿体ぶって注意を向けさせます。一同の視線を浴び、ルージンの厳しい表情を前にしているソーニャの緊張を察します。
レベジャートニコフも姿を表した ― 2026-04-07
≪Раскольников, стоявший подле Сони, посторонился пропустить его; Пётр Петрович, казалось, совсем его не заметил. Через минуту на пороге показался и Лебезятников; в комнату он не вошёл, но остановился тоже с каким-то особенным любопыством, почти с удивлением; прислушивался, но, казалось, долго чего-то понять не мог.≫
<試訳> ソーニャの傍に立っていたラスコーリニコフは、彼を通すために脇へ寄った。ルージンは彼を全く目に留めなかった。1分ほどして、戸口にレベジャートニコフも姿を表した。部屋の中には入ってこなかったが、やはり何か特別な好奇心、というよりもほとんど驚きに近い思いで立ち止まり、聞き耳をたたていた。だが、しばらくの間は何か納得できない様子だった。
・ 欠席するはずだったルージンがこの場に急に向かったので、同室のレベジャートニコフも後を追ったのでしょう。彼は先ほどルージンがソーニャに今後の事を提案したり、カテリーナへの伝言を託した場面に立ち会っています。そこでルージンの用件は済んだはずなのに、再びソーニャに会おうとしているのが不思議なのかも知れません。
<試訳> ソーニャの傍に立っていたラスコーリニコフは、彼を通すために脇へ寄った。ルージンは彼を全く目に留めなかった。1分ほどして、戸口にレベジャートニコフも姿を表した。部屋の中には入ってこなかったが、やはり何か特別な好奇心、というよりもほとんど驚きに近い思いで立ち止まり、聞き耳をたたていた。だが、しばらくの間は何か納得できない様子だった。
・ 欠席するはずだったルージンがこの場に急に向かったので、同室のレベジャートニコフも後を追ったのでしょう。彼は先ほどルージンがソーニャに今後の事を提案したり、カテリーナへの伝言を託した場面に立ち会っています。そこでルージンの用件は済んだはずなのに、再びソーニャに会おうとしているのが不思議なのかも知れません。
何か並々ならない理由が ― 2026-04-06
≪Да и все как-то притихли мало-помалу при его появлении. Кроме того, что этот "деловой и серьёзныи" человек слишком уж резко не гармонировал со всею компианией, кроме того, видно было, что он за чем-то важным пришёл, что, вероятно, какая-нибудь необыкновенная причина могла привлечь его в такую компанию и что, стало быть, сейчас что-то случится, что-то будет.≫
<試訳> ルージンの登場で誰もがなぜか徐々に静かになった。 “ 事務的で生真面目な ” この男が、一同とはあまりにも違って、調和していなかった事もあるが、加えて、彼が重要な件でやって来たらしく、おそらく何か並々ならない理由が、このような席に顔を出させたのは明らかだった。とすると、今に何かが起こり、何かが始まるに違いなかった。
・ カテリーナと夫人の激しい口論が続いて騒然としていた宴席が、ルージンのただならぬ様子に静まりかえります。何か負い目を抱えている人は、もしや自分に関りがあるのでは、と恐れた人もいるかも知れません。
<試訳> ルージンの登場で誰もがなぜか徐々に静かになった。 “ 事務的で生真面目な ” この男が、一同とはあまりにも違って、調和していなかった事もあるが、加えて、彼が重要な件でやって来たらしく、おそらく何か並々ならない理由が、このような席に顔を出させたのは明らかだった。とすると、今に何かが起こり、何かが始まるに違いなかった。
・ カテリーナと夫人の激しい口論が続いて騒然としていた宴席が、ルージンのただならぬ様子に静まりかえります。何か負い目を抱えている人は、もしや自分に関りがあるのでは、と恐れた人もいるかも知れません。
軽蔑的な調子に驚かされた ― 2026-04-05
≪Катерина Ивановна как стояла не месте, так и осталась, точно громом пораженная. Она понять не могла, как мог Пётр Петрович отречься от хлеба-соли её папеньки. Выдумав раз эту хлеб-соль, она уже ей свято сама верила. Поразил её и деловой, сухой, полный даже какой-то презрительной угрозы тон Пётра Петровича.≫
<試訳> カテリーナは雷に打たれたように、その場に立ちすくんだ。彼女はなぜルージンが父親の知遇を否認できるのか理解できなかった。一度この知遇の事を考えついて以来、もう彼女はゆるぎないもののように信じきってしまったのだ。事務的で、そっけなく、なぜか脅しつけるかのようなルージンの、軽蔑的な調子にも、彼女は驚かされた。
・ 頼りになると信じ切っていたルージンの冷たい態度は、カテリーナには予想外です。彼と父との関係は、彼女が勝手に作り出したもので、事実ではありません。頼れる人がいない中で、そうであってほしいと思い描いたのでしょう。
<試訳> カテリーナは雷に打たれたように、その場に立ちすくんだ。彼女はなぜルージンが父親の知遇を否認できるのか理解できなかった。一度この知遇の事を考えついて以来、もう彼女はゆるぎないもののように信じきってしまったのだ。事務的で、そっけなく、なぜか脅しつけるかのようなルージンの、軽蔑的な調子にも、彼女は驚かされた。
・ 頼りになると信じ切っていたルージンの冷たい態度は、カテリーナには予想外です。彼と父との関係は、彼女が勝手に作り出したもので、事実ではありません。頼れる人がいない中で、そうであってほしいと思い描いたのでしょう。
ソーニャのいる反対側の隅に ― 2026-04-04
≪кто-то громко захохотал), а в ваших беспрерывных распрях с Амалией Ивановной я участвовать не намерен-с... Я по своей надобности... и желаю объясниться, немедленно, с падчерицей вашей, Софьей... Ивановной... Кажется, так-с? Позвольте пройти-с...
И Пётр Петрович, обойдя бочком Катерину Ивановну, направился в противоположный угол, где находилась Соня.≫
<試訳> ( 誰かが大声で笑い出した ) 「あなたとリッペベフゼリ夫人との絶え間ない諍いに、私は関わるつもりはありません…。私は自分の用向きで来たのです… それで、急ぎ話し合いたいのですが、あなたの義理の娘さんと、ソフィヤ… イワーノブナ。確かそうでしたな? ちょっと通して下さい…」
そう言ってルージンは、カテリーナの脇を素通りして、ソーニャのいる反対側の隅に向かった。
・ ルージンはカテリーナの訴えを遮って全く相手にせず、ソーニャに会いに来たと告げます。先ほど彼の部屋でかなり時間をとって話したばかりです。
И Пётр Петрович, обойдя бочком Катерину Ивановну, направился в противоположный угол, где находилась Соня.≫
<試訳> ( 誰かが大声で笑い出した ) 「あなたとリッペベフゼリ夫人との絶え間ない諍いに、私は関わるつもりはありません…。私は自分の用向きで来たのです… それで、急ぎ話し合いたいのですが、あなたの義理の娘さんと、ソフィヤ… イワーノブナ。確かそうでしたな? ちょっと通して下さい…」
そう言ってルージンは、カテリーナの脇を素通りして、ソーニャのいる反対側の隅に向かった。
・ ルージンはカテリーナの訴えを遮って全く相手にせず、ソーニャに会いに来たと告げます。先ほど彼の部屋でかなり時間をとって話したばかりです。
みなし児たちを守って下さい ― 2026-04-03
≪ Ⅲ
- Пётр Петрович! - закричала она, - защитите хоть вы! Внушите этой глупой твари, что не смеет она так обращаться с благородной дамой в несчастии, что на это есть суд... я к самому генерал-губернатору... Она ответит... Помня хлеб-соль моего отца, защитите сирот.
- Позвольте, сударыня... Позвольте, позвольте, сударыня, - отмахилался Пётр Петрович, - папеньки вашего, как и известно вам, я совсем не имел чести знать... позвольте, сударыня! ≫
<試訳> Ⅲ
「ルージンさん!」 カテリーナが叫んだ。「この愚か女に教えてやってください、不遇にある良家の婦人にこのような仕打ちをしてはならないと、こんな事では裁判にかけられると… 私は総督様に直々に訴えます… あの女は報いを受けるでしょう… 父の知遇を思い出して、みなし児たちを守って下さい」
「まあ、待って下さい、奥様…。まあ、たいへん失敬ですが」 ルージンが手をふって払いのけた。「あなたのお父様は、あなたもご承知の通り、私は全く存じ上げませんのでして… まあ、奥様!」
・ 出席を断わっていたルージンが登場します。カテリーナがそのルージンにすがるように庇護を求めます。カテリーナが勝手に思い込んでいるだけで、実際はルージンは彼女の父とは面識がないのです。彼は性急な彼女の求めを困惑しながら制止します。
- Пётр Петрович! - закричала она, - защитите хоть вы! Внушите этой глупой твари, что не смеет она так обращаться с благородной дамой в несчастии, что на это есть суд... я к самому генерал-губернатору... Она ответит... Помня хлеб-соль моего отца, защитите сирот.
- Позвольте, сударыня... Позвольте, позвольте, сударыня, - отмахилался Пётр Петрович, - папеньки вашего, как и известно вам, я совсем не имел чести знать... позвольте, сударыня! ≫
<試訳> Ⅲ
「ルージンさん!」 カテリーナが叫んだ。「この愚か女に教えてやってください、不遇にある良家の婦人にこのような仕打ちをしてはならないと、こんな事では裁判にかけられると… 私は総督様に直々に訴えます… あの女は報いを受けるでしょう… 父の知遇を思い出して、みなし児たちを守って下さい」
「まあ、待って下さい、奥様…。まあ、たいへん失敬ですが」 ルージンが手をふって払いのけた。「あなたのお父様は、あなたもご承知の通り、私は全く存じ上げませんのでして… まあ、奥様!」
・ 出席を断わっていたルージンが登場します。カテリーナがそのルージンにすがるように庇護を求めます。カテリーナが勝手に思い込んでいるだけで、実際はルージンは彼女の父とは面識がないのです。彼は性急な彼女の求めを困惑しながら制止します。
ルージンが現れた ― 2026-04-02
≪затем бросилась для чего-то обирать со стола серебряные ложки. Поднялся гам и грохот; дети заплакали. Соня бросилась было удерживать Катерину Ивановну; но когда Амалия Ивановна вдруг закричала что-то про жёлтый билет, Катерина Ивановна отпихнула Соню и пустилась к Амалии Ивановне, чтобы немедленно привести свою угрозу, насчёт чепчика, в исполнение. В эту минуту отворилась дверь, и на пороге комнаты вдруг показался Пётр Петросич Лужин. Он стоял и строгим, внимательным взглядом оглядывал всю компанию. Катерина Ивановна бросилась к нему.≫
<試訳> それから何のためか、テーブルから銀のスプーンをかき集めにかかった。騒々しい声や凄まじい物音がした。子供達は泣き出した。ソーニャがカテリーナをなだめようと走り寄ろうとした。だが、夫人が突然、黄色い鑑札について何か叫び出すと、カテリーナはソーニャを突き放して、素早く、帽子についての先ほどの脅しを実行するために、夫人に向かって突進した。ちょうどその時、戸が開いて、部屋の入口に、不意にピョートル・ペトロ―ビッチ・ルージンが現れた。彼は立ち止まって、厳しく注意深い視線で部屋中を見回した。カテリーナが彼に駆け寄った。
・ 会場全体が騒然としてしまいます。夫人の、ある言葉を耳にすると、再びカテリーナが激高して、あわや夫人から帽子を剥ぎ取って踏みつけるという実力行使に至るところでした。“ 黄色い鑑札 ” は、娼婦として街に立つ事を認める役所の証明です。夫人がソーニャについて言いふらして蔑んでいると感じたカテリーナは、これ以上は許せない思いに駆られたのでしょう。
<試訳> それから何のためか、テーブルから銀のスプーンをかき集めにかかった。騒々しい声や凄まじい物音がした。子供達は泣き出した。ソーニャがカテリーナをなだめようと走り寄ろうとした。だが、夫人が突然、黄色い鑑札について何か叫び出すと、カテリーナはソーニャを突き放して、素早く、帽子についての先ほどの脅しを実行するために、夫人に向かって突進した。ちょうどその時、戸が開いて、部屋の入口に、不意にピョートル・ペトロ―ビッチ・ルージンが現れた。彼は立ち止まって、厳しく注意深い視線で部屋中を見回した。カテリーナが彼に駆け寄った。
・ 会場全体が騒然としてしまいます。夫人の、ある言葉を耳にすると、再びカテリーナが激高して、あわや夫人から帽子を剥ぎ取って踏みつけるという実力行使に至るところでした。“ 黄色い鑑札 ” は、娼婦として街に立つ事を認める役所の証明です。夫人がソーニャについて言いふらして蔑んでいると感じたカテリーナは、これ以上は許せない思いに駆られたのでしょう。
今すぐ部屋を引き払ってもらう ― 2026-04-01
≪что если она хоть только один ещё раз осмелится "сопоставить на одну доску своего дрянного фатеришку с её папенькой, то она, Катерина Ивановна, сорвет с неё чепчик и растопчет его ногами". Услышав это, Амалия Ивановна забегала по комнате, крича изо всех сил, что она хозяйка и чтоб Катерина Ивановна "в сию минуту съезжаль с квартир";≫
<試訳> もしまた夫人がただの一度でも “ 夫人のやくざな父親と私の父を同列に置くような事をしたら、このカテリーナが帽子を剝ぎ取って靴で踏み潰してやる ” と。それを聞いた夫人は、部屋を走り回り出して、自分は家主なんだから、カテリーナには “ 今すぐ部屋を引き払ってもらう ” と、ありったけの声で喚いた。
・ 二人の女性は、あたりかまわず酷い言葉の応酬を続け、ついに家主のリッペベフゼリ夫人がカテリーナに引っ越すよう宣告します。最悪の事態となって、カテリーナになす術はあるのでしょうか。
<試訳> もしまた夫人がただの一度でも “ 夫人のやくざな父親と私の父を同列に置くような事をしたら、このカテリーナが帽子を剝ぎ取って靴で踏み潰してやる ” と。それを聞いた夫人は、部屋を走り回り出して、自分は家主なんだから、カテリーナには “ 今すぐ部屋を引き払ってもらう ” と、ありったけの声で喚いた。
・ 二人の女性は、あたりかまわず酷い言葉の応酬を続け、ついに家主のリッペベフゼリ夫人がカテリーナに引っ越すよう宣告します。最悪の事態となって、カテリーナになす術はあるのでしょうか。
金切り声を上げだした ― 2026-03-31
≪Тут Амалия Ивановна, рассвирепев окончательно и ударяя кулакам по столу, принялась визжать, что она Амаль-Иван, а не Людвигована, что ей фатер "зваль Иоган и что он буль бурмейстер", а что фатер Катерины Ивановны "совсем никогда буль бурмейстер". Катерина Ивановна встала со стула и строго, по-видимому спокойным голосом (хотя вся бледная и с глубоко подымавшеюся грудью), заметила ей,≫
<試訳> そこで夫人はすっかりかんかんになってテーブルを拳で叩きながら、自分はアマリ・イワンで、リュドビゴーブナなんかではなく、父は “ ヨハンといって、市長だった ” 、ところがカテリーナの父親は、“ 市長だった事など全くないじゃないか ” と金切り声を上げだした。カテリーナは椅子から立ち上がって、見た目には冷静な声で厳しく、 ( もっとも、顔が真っ青になって、胸が波打っていたのだが ) 、夫人に次のように指摘した。
・ 双方共に感情的になっていて引き下がる気配がありません。誰かこの場を収める人はいないものかと思います。カテリーナは病を抱えているのですから、こんな実りのない諍いはやめて心身を休ませてほしいです。
<試訳> そこで夫人はすっかりかんかんになってテーブルを拳で叩きながら、自分はアマリ・イワンで、リュドビゴーブナなんかではなく、父は “ ヨハンといって、市長だった ” 、ところがカテリーナの父親は、“ 市長だった事など全くないじゃないか ” と金切り声を上げだした。カテリーナは椅子から立ち上がって、見た目には冷静な声で厳しく、 ( もっとも、顔が真っ青になって、胸が波打っていたのだが ) 、夫人に次のように指摘した。
・ 双方共に感情的になっていて引き下がる気配がありません。誰かこの場を収める人はいないものかと思います。カテリーナは病を抱えているのですから、こんな実りのない諍いはやめて心身を休ませてほしいです。










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