壁紙の裂け目へと走り寄った2024-05-24

 ≪Когда Раскольников пришёл к своему дому, виски его были смочены потом и дышал он тяжело. Поспешно поднялся он по лестнице, вошёл в незапертую квартиру свою и тотчас же заперся на крюк. Затем, испуганно и безумно, бросился к углу, к той самаой дыре в обоях, в которой тогда лежали вещи, засунул в неё руку и несколько минут тщательно обшаривал дыру, перобирая все закоулки и все складки обой. Не найдя ничего, он встал и глубоко перевёл дыхание.≫

<試訳> ラスコーリニコフが自分の家まで来た時には、こめかみが汗でぐっしょり濡れて息が苦しかった。急いで彼は階段を昇り、鍵のかかっていない自分の部屋に入り、すぐに掛け金をかけた。それから、ぎくりとして度を失って、夢中で部屋の隅のあの壁紙の裂け目へと走り寄った。そこはあの日盗品を置いた所だが、中に手を突っ込んでしばらくの間、隅々や壁紙の襞を全て注意深く隙間を全部探って点検した。何も見つからなかったので、彼は起き上がって深く息をついた。

・ 彼が帰ってきた目的はこのためでした。先ほどの判事とのやりとりから、自分が既に疑われているのを知り、留守中に家宅捜索されたのではと心配になったのです。犯行から戻ってすぐに盗品を一時隠したのが、この隅の壁紙の空隙でした。盗品は場所を移し、遠くの庭の土中に埋めたのですが、一部が残っていたのではないかと不安になったのでしょう。物証だけは何としても当局に握られたくないのです。

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