罪と罰・試訳　一線を越えた人間の苦悩と愛が、時空を越えて今日もここに響く…

≪- Экой же вы вертун! - захихикал Порфири й, - да с вами, батюшка, и не сладишь; мономания какая-то в вас засела. Так не верите мне? А я вам скажу, что уж верите, уж на четверть аршина поверили, а я сделаю, что поверите и на весь аршин, потому истинно вас люблю и искренно добра вам желаю.
Губы Раскольникова задрожали.≫

＜試訳＞　「あなたは、全く落ち着かない方ですな！」 ポルフィーリーはくすくす笑った。「あなたとは、合わせられませんなあ。何か偏執狂的なものが巣食っていますよ。そんなに私が信じられませんかな？ ところが私に言わせれば、もう信じていますよ、もう４分の１アルシンほどは信じておられますね、そこで私は全部信じさせてあげます。だって私はあなたを心から愛していますし、誠心誠意あなたに良かれと願っておるんですからね」
ラスコーリニコフの唇がわなわなと震え出した。
・　ラスコーリニコフに投げつけられた言葉を、余裕で受け止める判事です。アルシンは長さの単位で１アルシンは約７０cm。判事がラスコーリニコフを疑いながらも、興味を持ち、ある種の愛着を感じているのは事実なのでしょう。