あの女一人が原因なんですわ2018-06-21

 ≪- Так Дминрий Фёдорович мне сам говорил, ему и верьте. Разлучница его погубила, вот что, всему одна она причиной, вот что, - вся как будто содрогаясь от ненависти, прибавила Грушенька, и злобная нотка зазвенела в её голосе.
Осведомились, на кого она опять намекает.
- А на барышню, на эту вот Катерину Ивановну. К себе меня тогда зазвала, шоколатом потчевала, прельстить хотела. Стыда в ней мало истинного , вот что...≫

<試訳> 「ドミートリィが自分でそう話したんです、あの人の言う事を信じて下さい。仲を裂こうとした女があの人を破滅させたのよ、そう、全部あの女一人が原因なんですわ、そうですとも」 憎しみに全身を震わせるようにグルーシェンカは言い添えたが、その声には敵意が響いていた。
彼女が遠回しに言ったのは誰なのかが、また問われた。
「あのお嬢様ですよ、あそこにいるカテリーナ・イワーノブナ。あの時私を家に呼びつけて、チョコレートを振舞ってね、機嫌をとろうとしたのよ。本当の恥ずかしさが欠けてるわ、そうよ…」

・ アリョーシャも立ち会ったあの場面です。カテリーナがドミートリィを取り戻そうとグルーシェンカをもてなします。最初は穏やかでしたが、やがて懐柔されたかに見えたグルーシェンカが豹変してカテリーナを面罵しました。二人の険悪な関係はそれ以来ずっと続いています。

コメント

_ OB ― 2018-06-21 10:57

作者は、”憎しみが生まれ、膨らみ、伝染する全プロセス” を見せるつもりなのか。見せつけられる読者はたまったものではない。さて、カテリーナはどうするのか、次の展開が待たれます。

_ mir→OBさん ― 2018-06-22 14:21

グルーシェンカに名指しで挑発された、気位の高いカテリーナの気持が察せられますね。許されるなら言い返したいところでしょう。
憎しみが生み出すものはさらなる悲劇でしかないのですが、文学ではそれをモチーフとして人間を考える事も多いですね。現実の社会でこそ、寛容が憎しみを乗り越えてほしいもの、と常々考えています。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
この小説が書かれた国の名をカタカナ3文字でご記入下さい。

コメント:

トラックバック